「『一隅の灯』は宝になるか(60)」

   さらに、前記事に続いて技術イノベーション問題を掘り下げていきましょう。


 技術イノベーションの3要件

 1)新規性(Novelty):従来と異なる技術的特徴・方式を持つ

 2)実用性(Practical Utility):実際の問題解決や価値創出に利用可能

 3)普及・社会実装(Diffusion):市場・産業・社会で採用される


 前記事においては、上記2)における「実際の問題解決」について関して考察を深めました。

 その核心部分の第1は、光マイクロバブルフォームの極微細さが、FOAMYに組み込まれた光マイクロバブル発生装置に由来していることを明らかにしたことでした。

 その第2は、光マイクロバブルフォームが極微細であることに加えて、1ℓあたり数十億個という莫大な大量発生を行なうことです。

 しかも、連続でかけ流しながら、毎分1ℓの光マイクロバブルフォームを含むシャワー水(水の流量は毎分10ℓ)をを流出させることを可能にしました。

 結局、この2つ光マイクロバブルフォームの発生イノベーションによって、従来の手もみ洗浄という小さくない問題点を一挙に解決することが、トリミングの実際の現場において次々に起こっていったのでした。

 その現場における実践的検証と評価が、基礎となって、従来の洗浄法から光マイクロバブルフォームのかけ流し洗浄法という新たな技術的価値の創出が達成されたのでした。


 この新たな価値創出の内容をより深く考察しましょう。

 ①格段に優れた光マイクロバブルフォームという新物質の創出を行った。

 ②この物質の基本的特性は、非常に小さく、かつ莫大な量であったことから、質量ともに洗浄力アップに適していた。

 ③この①と②の特性を生かして、かけ流し洗浄という新たな独創的洗浄法を開発した。


 この①と②が、技術的イノベーションに相当し、この➂が、トリマー自身によって開発された洗浄技能に関するイノベーションに相当していました。

 ここに、最初の技術イノベーションと技能イノベーションの融合が現場において実現されたのでした。


融合から結束へ進化

 この融合が、トリミングの現場において実践的に遂行されたことは非常に重要な出来事であり、その成果が、まるで燎原の火のように続々と拡大していく駆動力になっていったのでした。

 これは、手もみ洗浄という難しい技術の習得を強いられていたトリマーにとっては、念願の、あたかも夢のような技術イノベーション(革新)だったのです。

 最上級のトップトリマーにおいては、このかけ流し洗浄法の操作を工夫することをめざし、初心者のトリマーにとっては、それによって簡単に洗浄でき、おもった以上に洗浄効果に大喜びして、自信を得ることになりました。

 今でも、FOAMYの展示会において、来場者が、その洗浄法の簡単さと仕上がりの良さに驚き満足なさるそうで、それがFOAMY導入の強い契機になっているそうです。

 二人の訪問者とは、この技術と技能の融合から結束へと進化していった形態と本質的変化について相当にふかい議論が展開されました。

 また、その議論においては、3)その普及によって、ペット産業界における社会実装とともに技術の標準化の流れが形成され始めており、これも注目すべき現象として認知されました。

 そこで、この2つのイノベーションの結束の本質を明らかにし、わかりやすくQ&Aに示すことが重要であることも明らかにされました。

 これらの問題のほかに、類似商品やその説明に関する対応問題、新たな特許出願問題などもかなり詳しく討議されました。

 大変実りのある3時間談義となりました。

 このせいもあって、そのQ&Aづくりのテンポをやや速めることになりました(つづく)。

aka-111
グズマニア(中庭)