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 光マイクロバブル文明史における4要件のうち、その第3番目の要件は、「技術化および産業化」の問題です。

 この問題の契機は、1995年に光マイクロバブル発生装置を開発・公表を行い、その創成を世界に先駆けてなしたことにありました。

 この装置は、気液二相流体を秒速約500回転で旋回させてマイクロサイズの気泡を発生させることを特徴としていました(「超高速旋回式発生装置」と呼ばれている)。

 この装置の紹介が、1998年7月24日に日刊工業新聞の一面トップ記事の掲載、1999年6月、1999年12月、2000年8月と半年ごとにNHKニュース7などにおいてなされたことから、この発生技術は、日本の企業や庶民大衆に広く知られることになりました。

 また、山口大学発ベンチャー企業として発足した㈱ナノプラネット研究所からは、格安の価格で光マイクロバブル発生装置が販売されましたので、これによって光マイクロバブル技術が一気に普及することにもなりました。

 そして、わが国の基幹産業や農漁業など広範囲の分野に広く普及していくことになりました。

 これが、1995年の創成から約四半世紀においてなされた第一段階における発展でした。

 また、この発展と普及は日本だけに留まらず、欧米においても拡大し、その研究を行う学者も多く生まれることになりました。

 しかし、このように広大な普及が達成されたものの、それが直接にイノベーションへと発展するには至りませんでした。

 ここには、重要な問題点が存在していたのですが、その解明も不十分であったことから、その本格的なイノベーションへの発展に至ることができませんでした。

 この最も大きな理由は、その技術イノベーションが未発達のために、経済イノベーションへと結びついていくことを可能にする条件が不足していたことにありました。

 この未発達の問題を根本的に解決し、本格的な技術イノベーションとしてペット洗浄技術へと発展させたことで、それが経済イノベーションの入り口を突破し始めたのでした。

 これが、光マイクロバブルフォーム洗浄技術であり、この確立によって、光マイクロバブル技術は「第二段階」へと突入することができたのでした。

 そこで、本論においては、光マイクロバブルフォーム洗浄技術を組み入れた商品名「FOAMY」における技術イノベーションと経済イノベーションの特徴を示すことによって、第3の「技術化・産業化」における光マイクロバブル文明論の要素を論究することにしましょう。

 この場合、「技術化」とは、次のように定義されます。

 「発明を、再現性と設計図を持った『道具・プロセス』に落とし込むこと」

 また、「産業化」も、次のように定義されます。

 「技術を、継続的なビジネスと生産・サービスの仕組みに組み込むこと」

 前者における「再現性」は、発生装置の原理と設計図を明らかにすることによって(特許において開示されている)、明らかになり、それによって発生された光マイクロバブルの物理化学的特性を示し、それに基づく技術的性能を規格化されることに重要な意味があります。

 また、後者における「継続的なビジネスと生産・サービス」とは、持続的な生産と拡販が可能になり、メインとナンスとアフターサービスが完備され、少なくない利益が得られることによって達成が可能になります。

技術化の発展の特徴

 前記事において、光マイクロバブルの物理化学的特性に関する「理論化」において考察してきましたが、それは、この技術化において重要かつ密接な相互関係を有していました。

 それは、本技術の適用が、常に現場において先に適用され、その成果が明らかになることによって、そこに潜んでいた科学的特性が、より究明されるというパターンを繰り返してきたという特徴を有していたことでした。

 前記事において、それらの発展過程は、簡単に次のように示されていました。

 試行錯誤と苦闘➡発明➡技術化➡理論化➡製品化➡産業化➡社会実装➡普及➡文明化

 これをより現実に則して表すと、次のようになります。

 試行錯誤と苦闘➡装置の発明➡装置の実践的適用による技術化➡技術的成果を踏まえた理論化➡理論的成果を踏まえたより高度な技術化➡製品化➡産業化➡社会実装➡普及➡文明化

 これまでの開発において最も一般的なパターンは、

 試行錯誤と苦闘➡科学的な発見➡技術的発明➡製品化➡産業化➡社会実装➡普及➡文明化

装置の発明➡装置の実践的適用による技術化

 この特異な進行、あるいは非常識な変容ともいってよい現象は、次の5つの珍しい出来事によって加速されました。

 ①日刊工業新聞1面トップ記事(「世界最小水準の気泡」、1984年7月24日)

 ②NHKニュース7での全国放映(「広島カキ養殖に新技術」、1999年6月)

 ➂NHKニュース7での全国放映(「広島カキ養殖に工業高専の新技術」、1999年12月)

 ④NHKニュース7での全国放映(「夏にカキ出荷」、2000年8月)

 ⑤中国新聞・朝日新聞1面記事ほか、民放テレビ局ほか、1999~2001年)

 これらの報道によって、次の新たな現象が産み出されました。

 1)光マイクロバブル技術の具体的適用に関する大規模な国民的認知が開始、発展した(たとえばNHKニュース7の視聴者数は約1000万人といわれていて、それが3回連続で実施された)。

 2)日本の製造業や化学産業をはじめとする企業のほとんどが、光マイクロバブル技術に関心を持つようになり、その相談活動が続いた結果、その導入が数千社規模でなされた。

 3)同時に、水産業や農業、個人的職場などにおいても光マイクロバブル技術の導入が開始され、富士山型の裾野を有する幅広い普及がなされた。

 4)これらの適用と認知の拡大による成果の蓄積によって、それに裏打ちされた科学的探究が試みられるようになり、学会活動や研究活動が本質的に発展した(たとえば、マイクロバブル技術シンポジウム、日本混相流学会、日本高専学会共催、第1~3回、いずれも200~300名が参加など、実行委員長は大成博文)。

 このように短期間において大規模な国民、企業、個人への技術的普及がなされたことは、過去において稀有の現象でした。

 これらを考慮すると、光マイクロバブル技術は、

 装置の開発➡現場での技術的適用➡産業化➡国民的技術化➡科学的究明による科学化➡さらなる高度な技術化➡産業化

 このような発展過程を歩んできたことを基本的特徴としていました。

 なぜ、このような過程を歩むことになったのか?

 これには、もう一つの重要な要因がありました。

 それは、その開発者の私が、高専という実戦的技術を教育研究する場にいたことでした。

 次回は、この問題にふかく分け入ることにしましょう(つづく)。

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   光マイクロバブルの手にへの電気的付着(㈱ナノプラネット研究所提供)