「一隅の灯」は宝になるか(38)
一作日、テレビ会議による第76回ナノプラネットゼミが開催されました。
この週1回約2時間余にわたる講演と質疑が定着してきたことで、これが一週間のうちの重要なイベントとなりつつあります。
そのせいか、週の初めから、その講演スライドづくりを開始し、それを水曜日の前日までに仕上げて本番の木曜日を迎えます。
そして、これを終えると金曜日はほっと一息ついて、土日は休養しながら、次の週の講演構想を練る、このようなパターンが形成されています。
90分から120分の講演を毎週用意することになりますので、この準備と実行には、それなりのハードさが伴ってしまいます。
しかし、これは長年勤しんできた作業ですので、そんなに大そうなことではなく、むしろ、その探究を兼ねていることから生まれる新たな解明がなされることの方がより有益だと判断しています。
もちろん、この形式のナノプラネットゼミの発案者は私の方ですので、それを自らやり遂げるという使命を宿していることが、その牽引力にもなっています。
微小水玉現象
さて、今回のナノプラネットゼミにおいては、非常に興味深いトピックスとして、水玉現象が最初に取り上げられました。
この水玉現象とは、文字通りのハスの葉に水の丸い珠ができる現象のことであり、これと同じ現象が、ワンちゃんの洗浄後によく見かけられていました。
その意味で、トリマー間においては、よく知られている現象でもありました。
しかし、FOAMYトリマーのOさんが見つけた水玉現象は、この従来のものとは大きく違っていました。
それは、水玉現象のサイズと発生量に関する違いでした。
それらを比較してみましょう。
従来の水玉現象 サイズ:1~3㎜(大きいのは4~7㎜)発生量:そんなに多くない
新水玉現象 サイズ:30~50㎛(被毛とほぼ同程度)発生量:比較的に多い
これらの相異は明らかであり、トリマーのOさんが発見した新水玉は、FOAMY洗浄の結果として出現したことから、「FOAMY水玉」と呼んでよいでしょう。
ここで重要な注目点は、FOAMY水玉が、従来において観察されてきた水玉と比較して約100倍も小さいことです。
この水玉のサイズと発生量の多さは、Oさんから送られてきた写真画像から計測したものであり、その根拠になったのが同時に撮影されていた被毛のサイズでした。
この被毛のサイズが約30~50㎛といわれていますので、それを基にして水玉のサイズも容易に見積もることができました。
水玉現象の「なぜ」
この画像をじっくり観察しながら、次の疑問が次々と湧いてきました。
①なぜ、この水玉は小さいのであろうか?
②なぜ、この水玉は、それぞれ離れた状態で発生しているのであろうか?
➂なぜ、たくさん発生しているのであろうか?
④なぜ、FOAMY洗浄後に、新現象として出現したのか?
⑤従来から知られているミリサイズの水玉と比較して、サイズだけでなく他に何が違うのか?
⑥この新水玉現象は、何の反映なのか?
⑦これが起こることによる積極的な意味はあるのか?
これだけの疑問が出てくると、その謎解きは容易ではない、まず、こう考えてしまいがちにになりますが、ここは順を追って、それらの究明を試みることにしましょう。
①は、新水玉現象のサイズの問題です。
それが、被毛サイズと同一か、やや大きいのですから、これは明らかに被毛の長さではなく、その直径に関することであることが類推できます。
しかも、この水玉のサイズはほぼ安定していて、これが急速に膨張する、あるいは収縮するということはなく、一定のサイズを示し続けています。
水玉はキューティクルと関係するか?
この特性から推察を続けると、被毛は、外側にキューティクル、その内側に「CMC」と呼ばれる液体状のもの、その核心部にコルテックスの3つに形成されていることから、それらのいずれかに関係していることが想像できます。
しかし、この被毛の表面は、水をはじくという疎水性を有しており、その一部において、その疎水性が弱まって、そこに水玉形成がなされたと自然に考えることができます。
その一部とは、何らかの作用によってキューティクルという凸な形状と関係しているのではないでしょうか?
一方で、被毛には、その下部付近に皮脂という膜状の成分が付着しています。
ここに油汚れが重なっていて、そこに細菌が繁殖して臭いを発生させていますので、トリマーにおいては、この皮脂の部分をどう精密するのか、すなわち、最も汚れがしつこくて匂いの素があるところでもありますので、これを最も精密洗浄したいところなのです。
この皮脂は皮膚表面においても形成されていますので、被毛と同様のなのです。
こう考えてみると、その皮脂膜形成と極微小水玉と何か関係がありそうですね。
しかし、この問題は、単にサイズが小さいということだけでは説明ができないことですので、より深く考察を進めていく必要があります。
次回は、この考察に分け入ることにしましょう(つづく)。

コメント
コメント一覧