6100回記念(3)
前記事の続きです。
何が技能イノベーションなのか?(2)
2つめの技能イノベーション問題を取り上げましょう。
かつての、FOAMY(㈱Nanoplanet Nebula製)が出現する前までの洗浄法の特徴は、次のようでした。
②手もみの泡は動いてはいけない、その不動の泡が汚れを吸着するまでじっと待つのが常識だった。
手もみの泡づくりによるペットの洗浄には、次の弱点がありました。
それを三番目の問題として指摘しておきましょう。
3)それは、手もみの泡づくりが可能な領域が、手や指の動く範囲に限られていたことでした。
そのために、ある個所で、せっせと泡づくりをしても、その次には、お隣の箇所に移動しなければならず、これを何度も繰り返すことによってしか、ワンちゃんの身体全体を覆う泡づくりができなかったのです。
小型犬であっても、その被毛の数は1160万本もあるそうで、これを人力で対応しようとしたのがもともと無理なことでしたが、その方法しかなかったことが小さくない問題を有した「歓迎されないが不可避のこと」だったのです。
仮に、1本の被毛に100個の油脂汚れが付着しているとしますと、その油脂汚れの総数は、100×1160万本ですので、その総数は、11億6000万個になります。
おそらく、人力による泡の総数は、多く見積もっても、せいぜい数万個でしょうから、これでは、まったく歯が立ちません。
➂さらに、トリマーによる手もみによる泡の大きさは、およそ直径1㎜前後ではないかと推測されることであり、これはいわゆる「マクロな気泡」、あるいは「ミリバブル」と呼ばれるものです。
周知のように、この程度の泡のサイズであれば、その表面張力はさほど大きくはなく、そのために、せっかく作った泡であっても、それが汚れに強く吸着することができないのです。
それでも、この泡づくりしかできない、これが、トリマーのみなさんが抱えていた重要でかつ深刻な問題でした。
問題点の「まとめ」
そこで、この手もみ洗浄の問題をまとめてみましょう。
A)従来法においては、手もみによる泡づくりを行う洗浄法しかなかった。
B)せっかく丁寧に手もみで作った泡は、そこから動いてしまわないように、じっとしていて時間をかけて汚れに吸着させるしかなかった。
C)手もみの泡は、ミリサイズの泡でしかなかったことから、その表面張力は期待されるほどは大きくはなく、そのために十分な洗浄力を発揮することはできなかった。
D)また、このミリサイズの泡の寿命は比較的短く、手もみの泡づくりの場所を移動しているうちに消えてしまいやすい。
これらの問題において、泡づくりにおいて何か良い方法はないかを真っ先に切に願っていた、あるいは探究していたのが、日本を代表するトップトリマーのみなさんでした。
じつは、これらの根本的な問題解決を成し遂げたのが、光マイクロバブルフォーム洗浄法であり、FOAMY装置だったのです。
この問題解決においては、技術と技能に関するブレイクスルーがありました。
その特徴は、光マイクロバブルフォームに関する新技術が、それに適合しようとした新たな技能を呼び込み、しっかりと結束させたことにありました。
次回においては、上記の具体的なA)~D)に則して、その結束問題に分け入ることにしましょう(つづく)。

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