「光マイクロバブルフォーム・イノベーション論(5)」
二段階構造
前記事においては、シュンペーター、リドレー、ティール、モキイアのイノベーション論の特徴を示し、それらと光マイクロバブルフォーム技術イノベーションの相互関係を考察しました。
今回は、それらを踏まえて、光マイクロバブルフォーム技術イノベーション(LEMBF-TI)論をより深めていくことにします。
このLEMBF-TIの特徴は、次の2段階の構造を呈しています。
第一段階:科学的なLEMBFの3つの基本的特性(小ささ、多さ、広さ)
第二段階:その基本的特性を活用した「LEMBFのかけ流し洗浄」
ここまでようやくたどり着いてほっとしていたら、これには、トリマーの技能が関係していることをAIから指摘されました。
技能イノベーション
これは、技能イノベーションにほかならない、こういわれ、たしかにそうだ、と考え始めました。
それは、どう関係するのか、この問題に深く分け入ってみましょう。
技術的な発展の契機は、光マイクロバブル発生装置をペット用に改良して「P1」装置と呼称したことにありました。
これを国東在住で日本のトップクラスのトリマーである松林さんに、この装置を試していただくという共同研究が始まりました。
かれは、非常に器用で直観に優れたトリマーであり、それを駆使して大量発生した光マイクロバブルフォームの「かけ流し」で、充分にペット洗浄が可能なことを見出しました。
そして、すぐに、同じく日本を代表するトップトリマーの神宮さん、浅野さんに呼びかけてセミナーを開催し、そのかけ流し洗浄の実際を見ていただいたのでした。
これを直に観て、このご両人は驚き、ぜひとも自分も、この装置を使用したいと申しこまれてきました。
つまり、今のFOAMYの前身であるペット洗浄装置P1~P4において、その最初の使用が、この日本を代表するトップトリマーであり、それらにおいて、光マイクロバブルフォーム洗浄の技能が試され、確立していったことが、非常に重要で幸運なことだったのです。
かれらは、従来の「手もみによる泡づくり」による洗浄法において、なんとか、極小の泡を大量に作ってワンちゃんをきれいに洗いたいとおもっていましたが、その泡づくりにおいて限界を感じていたことも確かな事実だったのです。
ところが、松林さんが、かれらの前で直に見せた光マイクロバブルフォームは、その手もみの泡よりは、はるかに小さく、数値で表せば、その100分の1以下だったのです。
そしてさらに驚いたのは、そのごく小さな泡の発生量が、莫大に(数億倍以上)多かったことでした。
これを目の当たりにし、そして、それを自分で駆使して「かけ流し洗浄」を、いかに上手く行うのか、これが、かれらにおいて、すぐの技能的課題として浮かび上がったのでした。
ここから、極小サイズ、莫大発生の光マイクロバブルフォームづくりという技術的イノベーションと、それを「かけ流し洗浄」に使いこなすか、という技術と技能の融合が始まりました。
この成果は、かれらが親しいトリマーや関係するトリマーが参集したセミナーにおいて発表され、その参加者たちが異口同音に、そのペット用装置を使用したいといい始めたのでした。
技術と技能の融合
ここで、この技術と技能の融合は、その新たな洗浄法を使用することによって、「技能の平均化」、あるいは「技能の標準化」ともいってよい、新たな現象を生み出しました。
その第1は、手もみの泡づくりに長けていたトリマーにとっては、拍子抜けするほどに、いとも簡単に、かけ流すだけで精密な洗浄が可能になったことでした。
これは、手もみの泡づくりを長い間、修行として習ってきた経験を一切不要なものとして葬ったことを意味していました。
第2は、手もみの泡づくりが不得意な、新米のトリマーにとっては、願ってもない光マイクロバブルフォーム洗浄の登場だったことでした。
光マイクロバブルフォームをかけ流すだけで汚れが落ちていったのですから、その手もみの修行は不要になり、厄介なワンちゃんの洗浄が、真に簡単にできるようになったのですから、「これは欠かせない」と大歓迎したのでした。
新たな挑戦
同時に、これらのトリマーにおいて、非常に重要な技能的挑戦がなされるようになりました。
それらは、次の新たな試みでした。
1)これまでどうしてもきれいに洗浄できていない部分や汚れをよりきれいにしたい。すなわち、精密洗浄をより徹底して行いたい。
これに関しては、角質層の汚れや、被毛のキューティクルの溝に溜まった汚れ、毛穴の汚れなどの洗浄課題がありました。
2)この精密洗浄をしながら、同時に大幅に洗浄時間を短縮したい。
これらは、トリマーとしての最も懇願していた課題解決への挑戦であり、その本質は、光マイクロバブルフォームの技術イノベーション性とそれを巧みにより高度に利用しようとする技能イノベーションの昇華の問題だったのです。
やがて、これらの挑戦によって、両者は「融合」から「結束」へと重要な変化を遂げていきました。
次回は、この挑戦の結果を紹介し、この融合問題についてより深く分け入ることにしましょう(つづく)。

光マイクロバブルフォーム洗浄の様子(㈱ナノプラネット研究所提供)
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