拝復
秋深く、ここちよい季節になってきました。
先日来、広島の名産とお手紙を送付くださり、ありがとうございます。
この度は、長年の伴侶となってあなたを支えてきた奥様がご逝去され、さぞかし寂しい日々となっているでしょう。
ご冥福を祈るとともに、あなた自身が元気に回復されて持ち前の明るさと一筋さを発揮されることを心より願っています。
「N家の10大ニュース」
また、あなたから送付されてきた資料も拝読し、いくつかを学ばせていただきました。
そのなかで、「N家の10大ニュース」は非常に良い企画だとおもいましたので、早速、私どもも、今年から、それを実施することにし、家内の賛成を得ました。
あなたと奥様の家族を愛する行為に感化されました。
ひまわり
2つ目は、あなたから送っていただいた資料と楽譜のなかから、「ひまわり」を今回の8枚目のCDのなかに入れることを家内と相談し、それを確定していただきました。
今回のCD企画のメインは、長生炭鉱(宇部市)に関することです。
家内は、山口放送の取締役であった磯野恭子さんと親しく、磯野さんが手がけたテレビ放送を主題にした音楽づくりをしてきました。
それらは、『原爆の子百合子』をはじめとして数曲ありますが、そのなかに長生炭鉱の事故を取り上げた『海の墓標』(池辺晋一朗作曲)があります。
これは女声合唱曲として作曲されましたが、これを全曲、ソロで歌うという初の試みだそうです。
おそらく、今回のCDの半分近くを占めるのではないかとおもわれます。
最近、長生炭鉱の韓国人らしき遺骨が発掘されましたが、その関係者が政府にDNA鑑定を申し入れたところ、それが断られました。
磯野恭子さんも、草葉の陰で無念におもっておられるでしょう。
この「海の墓標」の全曲ソプラノソロの後の最後に「ひまわり」を入れることになりました。
映画「ひまわり」のロケ地はウクライナにおける戦争地でもあり、その世界一肥沃な土地にヒマワリが咲いている様子が壮大に示されていました。
沖縄、長生炭鉱、ひまわりと続く流れです。あなたから送られてきた楽譜が、このように採用されたことを嬉しくおもい、同時に深く感謝申し上げます。
ペットイノベーション
さて、私の方では、先の手紙で、2つのイノベーションが、ようやく起こり始めたことを紹介しました。
そのうちのペットイノベーションにおいて、その後の進展がありましたので、少し、その様子を知らせておきましょう。
2021年に、㈱ナノプラネット研究所と共同で新会社NANOPLANET NEBULA㈱という販売会社が設立されました。
前者が研究開発、装置製造、後者が販売という、それぞれの役割を果たし、この協働が功を奏し始めました。
前者においては、「FOAMY」と呼ばれる洗浄装置を開発し、それが、ペット洗浄を行うトリマーに好評で、口コミで徐々に広がっていきました。
そこではほとんど営業らしい活動はしないまま、その口コミ宣伝を主要にしてじわじわと拡販されるようになりました。
おそらく、その売り上げは、3年間で約●●●台ほどでした。
1台●●万円の価格ですので、総売り上げ額は予定の通りだったようです。
しかし、これがこの半年間でガラッと変わってきました。
その要因は、大手といわれるペット店が、軒並み、このFOAMYを採用し始めたからでした。
日本最大の大手は、「Iペット」と呼ばれていて、Iモールのなかに出店として設けられています。
すでに、●●台の納入が決まり、この1~2年の間に、全店で●●●台入れるという話がまとまり始めています。
これに影響を受けたのでしょうか、準大手も、同様の発注現象が起こり始めています。
ここで、非常におもしろいことは、NEBULA側が、ほとんど営業を行っておらず、それらの大手が展示会にやってきて、導入を相談に来たことです。
その背景には、全国のFOAMYを導入したトリマーの評判が広がって、大手にも伝わったからであり、それが、拡販の閾値を超えて、一挙に広がり始めた現象が存在していたからでした。
これによって、FOAMYによる光マイクロバブルフォーム洗浄技術においては、その技術イノベーションが本格的に生起し、その成果が、次の経済イノベーションへと移行し始めたことを意味しています。
たとえば、その証拠は、この半年間で●●●台もの製造・販売予定が得られていることにも明らかです。
現在の日本では、ほとんどイノベーションが起こらない社会になっています。
それは、大企業のほとんどが、設備投資や新規開発を行うよりは、目先の安売りや金融商売にのめり込んでいるからであり、その余波を受けて地域の中小企業も衰退し、元気をなくしています。
おもしろいイノベーション
私が、非常におもしろいとおもっていることは、ペット業界という小さな分野において、脂汚れできれいに洗うことが難しい犬の洗浄において、簡単に精密な洗浄を可能にしたことです。
「光マイクロバブルフォーム」というたくさんの界面活性剤の気泡を発生させて、ただかけ流すだけで精密洗浄を驚くほどの短時間で(60~70%減)やってのけることが、その「技術イノベーション」として花開いたことです。
しかも、それが、大手を靡(なび)かせるまでになり、これによって、本技術の新たな標準化が始まっていることも注目に値します。
結果的に、トリマーとしての生計を救うイノベーションになっていることも重要な要素といえます。
これから、このイノベーションは、さらに持続的に発展していくとおもわれますが、そのうち、日本のオリジナルなスタンダード技術として海外からも注目されるようになるでしょう。
また、本技術が重要な核となって、このイノベーションが、他の分野へと波及していくことも大いに可能性があると予測しています。
こうなってくると、技術イノベーションから経済イノベーションへ、そして社会・文化イノベーションへと向かっていくことでしょう。
あなたのおかげもあって、長い間、この技術に携わってきました。多少時間がかかり過ぎましたが、このイノベーションの連続的発生を実現していくことが、高貴高齢者をめざす私の役割ではないかとおもっています。
新自由主義の嵐のなかで
1990年代から、日本社会は新自由主義の嵐が吹き荒れるようになりましたが、そのなかで、新技術の開発やイノベーションはほとんど起こらなくなりました。
その結果、かつては、技術立国やものづくり大国とまでいわれていた日本が、新自由主義のせいで金融資本主義へと変貌し、今や、井深大や本田宗一郎は過去の人となってしまいました。
しかし、海の向こうのアメリカでは、ピーター・ティールやイーロン・マスクに代表されるように、本物のものづくりが、今後を決するという流れが形成されています。
その意味で、上記のイノベーションは、非常に小さいスケールではありながらも、稀有な事例として、草の根型(大企業依存型ではない)のイノベーションとして花開くのではないかと推察しています。
私の役割は、その技術イノベーションの生みの親として、それを発展させて育て、どこまでも支援していくことだと認識しています。
また、来るべき未来社会においては、自由な時間の行使の一つのパターンとして、このような開発や支援の仕方がありうるのかもしれないとも考えています。
さて、あなたとの旧交を温める機会を持つ問題ですが、今回は、私の事情で、その実現ができなかったことを申し訳なくおもっています。
今後、どこかで健康と仕事関係において可能な機会が得られると幸いだとおもいますので、よろしくご高配ください。
末筆ですが、あなたと家族のみなさんの、そして友人の方々のご健勝を祈念いたします。冥途の奥様にも、あなたを励まし、見守ってくださることを、切によろしくご伝言ください。
敬具
具体的な数値は、●●●として控えたことをご容赦ください。
(この稿おわり)。

コメント
コメント一覧