「一隅の灯」は宝になるか(33)

    さらに、ナノプラネットゼミの報告を続けましょう。

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                      8つの疑問

 本日は、このスライドに示された4番目の「なぜ」に分け入りましょう。

 ④光マイクロバブルフォームのかけ流し洗浄でよいのか?

 この洗浄法は、従来の洗浄とはまったく異なった、いわば「非常識」の洗浄法でした。

 この非常識洗浄法を開発したのは、国東市在住のトップトリマーであるMさんでした。

 かれは、なかなか直観力に優れた器用な方で、現在のFOAMYの前身器である光マイクロバブルフォーム洗浄装置をいろいろと試しているうちに見出したのが、この「かけ流し洗浄法」でした。

 なぜ、このような簡単な方法で、精密洗浄と短時間洗浄が実現されたのか、これは真にふしぎなことであり、ここには、何か秘められた特徴的長所が隠されているのではないか、そうおもっていましたが、その秘密を解き明かすまでに、しばらくの時間と重要な究明が必要でした。

 なぜ、かけ流しでよいのか?

 実際の洗浄においては、FOAMY装置の先端に配備されている光マイクロバブルフォーム発生装置から、白色の光マイクロバブルフォームが噴出されます。

 それを犬の背中や頭、あるいは横腹などの部位に近接させた(その距離は1㎝~数㎝程度)状態で光マイクロバブルフォームが噴出され続けます。

 それをかけ流しながら、たとえば背中から横腹へと各部位を移動しながらかけ流していきます。

 その際、最上部から、被毛や皮膚表演を通過して光マイクロバブルフォームがかけ流される時間は、およそ2~3秒です。

 そして、この光マイクロバブルフォームの噴出液が容器に落下して滞留し、それを再び吸入して、そのノズルから再噴出するというかけ流しの循環方式です。

 小型犬の場合、このかけ流し時間は約5分でよく、これは従来の洗浄時間と比較して約60%の時間削減がなされていました。

 さて、なぜこのような簡単なかけ流しで、精密洗浄が可能になったのか、それには光マイクロバブルフォームの物理化学的な基本特性が深く関与していました。

 それは、光マイクロバブルフォームが、非常に小さいだけでなく、それ自体が収縮運動を呈していたこと、しかも、その光マイクロバブルフォームが大量に製造されていたことから、一度かけ流しても、すぐその後に補給が可能なことにありました。

 この極小さくて大量に発生した光マイクロバブルフォームが、そのかけ流し洗浄を可能にしたのです。

 小型犬の被毛の数は約1000万本といわれていますが、光マイクロバブルフォームの数は、その1本1本を覆っても充分に余るほどに大量に発生するのです。

 その意味では、なぜかけ流しでよいのかではなく、かけ流しでなければならないという訳だったのです。

 真に、深くておもしろい、ゆかいな洗浄だったのです。

 次回は、5番目の「なぜ」に分け入りましょう(つづく)。

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道の駅「院内」の広場にて