太刀重
昨日は、東京からお客さんが来られ、久しぶりに国東の海の幸を賞味する機会をえることができました。
さて、どこに移行かと探索し、その候補先に予約をしようとしたら、生憎、その日は定休日でした。
次の食事処の割烹に電話してみると、そこも前日までに予約していないと無理だといわれました。
そこで再協議して『銀太刀の館』に行くことになりました。
ここの看板料理が「太刀重」であり、久しぶりの楽しい賞味となりました。
この料理は、「うな重」によく似ていて、鰻の代わりに太刀魚を使って、甘辛い旨いタレがかけられていました。
以前は、これが980円でしたが、値上がりして1500円になっていましたが、その分若干の太刀魚の分量がやや増やされていました。
「久しぶりだけど、味は変わっていなくて美味しいね!」
お客さんたちや家内も同じような感想を述べていました。
同時に、これも国東名物の真蛸の天ぷらを注文していましたが、これも絶品の味であり、柔らかくてうま味のある、すばらしい料理でした。
ゆかいに食事を終えてから、その店内の展示棚を眺めていたら、驚くような魚の陳列を目にすることができました。
ここは、地元の漁協によって経営されていますので、朝に獲れた魚を以前から販売されていました。
しかし、その魚の種類が少なく、価格もそんなに安くはないと判断していましたので、この陳列された魚を購入したことはあまりありませんでした。
ところが、その固定観念が瓦解するほどの驚くような魚が並べられていました。
その第1は、魚の種類が非常に多くなっていたことでした。
しかも、そのパックされた魚の一つ一つに漁師の名前が記されていました。
そのことから、多くの漁師のみなさんが立派な魚を出品されていることがわかりました。
スズキ、鱧、カレイ、アコウ、メバル、ホゴ、真蛸、カワハギなど、みごとなほどに多彩な魚が並べられ、それらから国東の海の幸の豊かさが示されていました。
第2は、それらの魚の販売価格が驚くほどに安かったことでした。
みんなが、まず「このスズキは立派だ!」と誉め始めました。
「これは大きくて素晴らしいスズキだね。これを買いましょう!これを今夜の『おもてなしの魚』にしましょう!」
そのススキを示しておきましょう。
体長は57㎝、大変肉付きもよく、しかも旬の魚ですので期待が膨らみました。
価格は超格安の1000円でした。
おそらく、大都市や東京などにおいては、5000~6000円以上で販売されていてもおかしくない魚だとおもわれます。
もちろん、その刺身は、柔らかく、しかしそれを噛むと弾力があり、うま味も充分でした。
「やはり、旬の魚は、みごとに美味しいね!」
当初の予定では、第一候補、第二候補の食事処を訪ねようとしたのですが、それらが実現しておれば、この「スズキ」に出合うことはあなかったので、客さんも嬉しそうに、こう仰られていました。
「銀太刀の館に行くことがなかったら、このスズキをいただくことはできなかったので、非常に幸運でした!」
私も同感であり、久しぶりに国東の海の幸に感謝しました(つづく)。

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