『80歳の壁』(6)

 和田秀樹氏による名著『80歳の壁』を読み進めています。

 この本の特徴は、簡潔で解りやすい文章で綴られていることにあります。

 なかでも第3章の「ボケ・認知症の壁を超えていく」はすばらしい内容であり、非常に参考になりました。

 高貴高齢者をめざす私にとっては、非常に貴重な文献であり、同時に励ましと人生における重要な教訓ではないかと感じました。

 さて、認知症には次の段階があるそうです。

 1)認知症は「もの忘れから」始まる。

 私も、若い頃に比べると、もの忘れをするようになり、その傾向が現れています。

 2)次の段階は「失見当識」という。

 これは、場所とか時間の感覚が悪くなり、自分のいる場所がわからなくなる、あるいは、夜中に起きたのに朝だとおもって出かけてしまう、このようなことをいうのだそうです。

 私は、この段階には未だ達していません。

 おそらく、1)の段階において「もの忘れ」が少し出てきたていどのことなのかと推察しています。

 3)さらに、2)が進むと、「目立った知能低下」が起こる。

 これは、たとえば本を読んでも、その意味がわからない、テレビを見ても意味がわからない、このようなことをいうのだそうです。

 昨日、じつは、あるSNSの番組を聴きながら、趣味のソフト将棋をしていました。

 以前であれば、将棋を指しながら、その番組を聴くという二刀流ができたのですが、どうしても、どちらかに集中してしまい、それが途切れてしまいました。

 おそらく、それらの認知機能が低下している証拠ではないかとおもいました。

 さて、認知症は、この3段階を踏まえて診断されるのだそうです。

 しかし、その症状は、人それぞれであり、たとえば2)であっても、立派に書物を読んで意味を理解できる方もいるのだそうで、この3つのパターンが決まって起こるのではなさそうです。

 作家の森村誠一さんは、スーパーに買い物に出かけて、その特売品の値段をすぐに忘れてしまっていたそうで、その価格をメモして見ながら買っていたそうです。

 こう考えると、次のような対策が重要ではないかとおもわれます。

事前の対策

 ①もの忘れしても、それを思い出す訓練を行う。

 そのために、メモに書くのもよいのではないか。そして、ひたすら忘れたものを想いうかべるようにする。

 ②将棋ソフトを愛し、ひたすら頭の体操として使用する。

 いつも、ブログを書き始める前に、ぼんやりした頭をしっかりさせるために、この将棋をしていますが、これを今後も励行するのもよいことかなとおもいます。

 ③読書を持続させる。

 すでに、森村誠一の作品「棟居刑事シリーズ13巻」のほとんどを読破し、今は、最後の巻を読書中であり、この複雑な謎解きを棟居刑事が行うのを楽しく拝読しています。

 この読書のほとんどは、光マイクロバブル入浴の際に行っていますが、これでここちよくなるのが、脳にとってはよいのかもしれません。

 しかし、ここちよくなりすぎて、そのうち欠伸を連発するようになりますので、そこで打ち止めになります。

 水戸黄門のテレビ番組と同じように、棟居刑事の推理は、必ず犯人探しに結びついて、一件落着になりますので、これも安心読書に至る要因になっています。

 棟居が、犯人と闘うように、私も、その推理を楽しみながら老いの覚悟と闘いを行なう必要がありますね。

 また、その闘いための武器の一つとして、本ブログ執筆があります。

 まもなく、その執筆数が5900回記念を迎えることになりますので、これもその対策に加えることにしましょう(つづく)。

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ハゴロモジャスミン(前庭)