未解決の悪臭問題
 
 昨日は、終日、自治会の仕事をしていました。

 これは、私の住んでいる地域の北側の奥に養豚場があり、ここから悪臭が風に乗って頻繁に届くという問題です。

 この発生が続いて、今年で25年になりますが、未だに、それが解決できていません。

 なぜ、このようなお粗末な結果になっているかを検討し、次の問題が明らかになってきました。

 1)悪臭を発生させている側の問題

 かれらは、悪臭の発生源を隠し続けて、表向きは、その発生防止対策を行っているといって、約22年間、少しの謝罪すらしてきませんでした。

 自分たちは、きちんと悪臭が出ないようにしているといいながら、偽りの発生源を示し、地元住民の見学者にも、その偽りをいい続けました。

 私は、どうもおかしいとおもって、そこを見学した際に、かれらが決して見せようとしなかった、その発生源の豚舎に、その許可を得て立ち入りました。

 そこで、悪臭の発生源の正体を確かめて、それを指摘しました。

 しかし、かれらは、その長年のウソがばれると大変なことになるとおもったのでしょうか、なかなか、それを認めようとしませんでした。

 そこで、こちらも知恵を働かせて、約4年がかりで少しずつ追い詰め、約3年前に、悪臭の発生源を会議の席で認めざるをえなくしました。

 そして2年前、その会議の冒頭で、養豚場の本社の責任者が挨拶したことに対して、次のように反論しました。

 「あなた方は、22年間も悪臭を出し続けて、大変な迷惑をかけ続けてきたのに、そのことに関して一度も謝罪してこなかったし、今の発言においても、その謝罪がないではないか、そのことをどう考えていますか?」

 こういわれて、その責任者は、慌ててこういいました。

 「そのことを忘れていました。申し訳ありませんでした」

 このたった一言をいうまでに、なんと22年の年月が経過していたのでした。

 この発生源を認定し、謝罪せざるを得なかったことで、この問題の解決の糸口が開かたことになりました。

 2)被害を受けている側の問題

 この悪臭が発生している地域の自治会のは4つあり、その一つが私の所属している自治会です。

 自治会の総会において、この問題が毎年のように取り扱われ、この問題に関する対策委員も選出されてきました。

 しかし、なかなか、この問題が解決しない、という状況が続いてきました。

 その理由のうち、最も大きかったのは、養豚施設側の説明によって、上記のように似非発生源における対策法の説明で済まされ、真の問題の所在を明らかにすることができなかったことでした。

 また、臭気を計測するように市役所側から依頼がありましたが、その臭気計測法に問題があり、悪臭の具合を正確に計測することができていませんでした。

 私の方に、それと同じ臭気計測器がありましたので、同様に計測をしてみましたが、それでは正確に測れないことが明らかになりました。

 また、市の環境部では、この臭気の計測を毎年のように行って、会議でその結果を報告していましたが、その都度、私は、

 「あなた方が計測している場所は、臭気がないところですので、そこでいくら測っても、臭気ゼロという結果しかでませんよ。

 あなた方が、毎年報告している『臭気なし』という結果は、そのようなものですよ」

と批判すると、かれらは、その翌年から会議に出てきて報告することを止めてしまいました。

 悪臭が発生した時に、その悪臭の度合いを独自に評価するために10段階の臭気評価基準を定めて、その計測を、ここ数年続けてきました。

 計測器よりも、人間の鼻の方がはるかに敏感であり、正確なのです。

 その評価法を表にして示します。

 この表にもあるように、このランクで8~10が多いので、とくに、そこに問題性を感じています。

shuuki
 自治会総会議案文書の作成

 そこで、自治会の区長から依頼された自治会総会における議案書の文書を作成しました。

 本文A4番で2枚、ぎっしりと文字詰めして執筆しました。また、計測資料を捕捉として同じくA4番で3枚を加えました。

 これらは、後々の資料として利用する予定があることから、この間の約3年分の経過措置、問題点、今後の方針、具体的な悪臭計測結果などを記しました。

 私が、これまで回覧してきた「異臭対策プロジェクト」の回覧文書に関しては、それを非常に熱心に読まれ、涙を流されている方もおられたそうで、その方々のためにも、今回の執筆は、丁寧に、そして詳しく行いました。

 これらが、今後に非常に役立つのではないかとおもいます。

 そのために、次のことが大切だとおもっています。

 ①広く地区のみなさんに、その実態を知らせ、他の地区とも協力して、みんなの力で、この長年の問題を解決に結びつけていく。

 ②養豚場施設に対しては、悪臭の発生の度に連絡し、従来の年1回のみではなく、常時協議できるようにする。同時に、市役所側も出席するようにして、対策を協議する。

 ③市役所側には、市民の声を十分に配慮し、養豚施設側に善処を求めるように申し入れをしていただく。

 ④この問題を狭い範囲に留めるのではなく、市長、マスコミ、議員、関係市民、関係区長などの協力を呼びかけ、解決へとつなげていく。 

 これらには、小さくない積極性と問題解決のための工夫と粘りが必要とおもわれますが、これも団地に住む住民としての使命ではないか、とおもって微力ですが尽力をしていくつもりです。

 近々、総会と悪臭対策の協議会が開催される予定ですので、上記のことを報告、発言することになっていて、これらにおける、ちょっとした奮闘が必要となりますね(つづく)。

nitiniti-11
日日草(前庭)