冬の朝
今朝は、冬の冷たい空気のなか、杵築駅8時33分発の特急ソニック12号で中津に向かいました。
車窓から田園風景が珍しかったのか、思わず見惚れながら、それが、ゴッホが描いた「オーヴェル近郊の平原」絵画の情景とよく似ていることを思い浮かべていました。
そうしているうちに9時過ぎに中津に到着、中津駅からタクシーに乗ると運転手さんが、現在、宇佐神宮1300年祭が始まっていること紹介してくれました。
高校生の折には、この宇佐神宮の参道のすぐそばを通って登校しておりました。
さて病院では、いつものように尿と血液の採取が行われ、その結果を約1時間後に待つことになりました。
その間に、クリニックの方に回って、K先生の診察を受けるとともに、医学史上の話題についても懇談しました。
とくに、本日は、高野長英が大男であり、かれの伸長が181.8㎝であったことを述べると、K先生は興味を示されていました。
そこで、私は、高野長英が、大谷翔平選手と同じ岩手県奥州市の水沢出身であること、しかも大谷選手の身長は193㎝で、高野長英とは約11㎝しか違わない、そして、江戸の時代の男性の平均身長は157㎝であることを紹介して、話はより盛り上がっていきました。
東北地方には、このように背の高い方がいるようで、それが祖先のDNAに関係しているのではないかという話にまで拡大しました。
この診察が終わった際に、家内からだといって、今回の7枚目として製作されたCDを謹呈いたしました。
また、これに刺激されたのか、今度は、K先生の奥様の絵画の話になりました。
奥様は優れた画家であり、その絵画がK病院中に展示されています。
そのなかに、シルクロードに因んだ素晴らしい絵画がありました。
これは、あるカメラマンが撮影した写真をK先生に送付し、その写真を基にして奥様が大きな絵画を描かれてきたというエピソードが紹介されました。
このK病院の正面受付の背後の壁には、そのシルクロードにおける素敵な並木道の大きな絵画が展示されていました。
本日も受付の際に、思わず見惚れるほどのすばらしい絵画でした。
このK先生から、4月19日における中津市での講演依頼がありました。
先生との協議の結果、光マイクロバブルと医学、そして高野長英について話をすることになりました。
丸清で
続いて再び内科の診断を受けて、無事それも終わりました。
中津行きの楽しみの一つが、駅前の割烹「丸清」において「お任せ定食(900円)」をいただくことであり、ここで家内と11時半に待ち合わせをしていました。
その待ち合わせ時間の数分後に丸清に到着しました。
入口近くでいつもの店員さんに、「生ビールをひとつ」といって注文をしてから、食事する部屋に向かいました。
すでに家内が到着していて、椅子に座ると、こう尋ねられました。
「今日の検診の結果はいかがだったですか?」
「先ほど、生ビールを注文しておきました」
これだけいうと、彼女は嬉しそうに笑っていました。
いつも診断の結果がよいときには、そこで生ビールを注文することになっていたからで、前回の時には、それを注文していませんでした。
問題の血糖値の指標である血液中のヘモグロビンA1Cの値は、一挙に下がって正常値の範囲内に収まっていましたので、久しぶりにうれしくなって生ビールのオーダーを済ませていました。
この急減には、担当医も驚かれたようでした。
この時の様子を再現してみましょう。
「お身体の調子はどうですか?」
少し躊躇しながら、
「悪くはないようです」
いつも、このように返答するので、先生は、少し笑われていました。
「何か、運動はされていますか?」
「風呂の中で少し体操をしていますが、ほかにはあまりしていません」
「そうですか。今日は数値が非常によくなっていますよ!何か心当たりはありますか?」
こういって、血糖値が正常値にまで急減していることが示されました。
「自家製の野菜をかなり食べることができるようになったことが一番の原因かなと思われます」
「どんな野菜を食べておられますか?」
「今は、小松菜やクレソンが多いですね。今年は、小松菜を約3000本植えました」
「土にですか?」
「いえ、水耕栽培です」
「薬の方は、飲んでおられましたか?」
「はい、今回は、毎日きちんと飲み続けました」
「薬の効果も出ていますね。尿からもたんぱくがでていませんね。すべての値がよくなっています」
「そうですね。薬もよく効いたと思われます」
このようなやり取りを家内に説明しているうちに、生ビールとお任せ定食が届きました。
定員さんが、「今日お豪華ですよ」といっておられました。
お任せ定食
その料理の内容を示しておきましょう。
1)豆腐、豚肉、白菜などの寄せ鍋
2)鯛の粗煮
3)ホウレンソウのお浸し
4)味噌汁
5)漬物
6)ご飯
これに生ビールが加わり、それを家内と二人でいただきました。
メインの寄せ鍋では、豆腐と薄く切られた豚肉、そして白菜が美味しく、出汁がよく出ていました。
このたくさんの具をいただいた後で、そこにご飯を入れて雑炊風にして食べました。
また、甘辛く煮られたタイの粗もよい味で、これが、適度の柔らかさで浸されたホウレンソウの新鮮な味とよく合っていました。
久しぶりに、ご飯のほとんどを平らげ、ほぼ満腹状態になりました。
食事を終えてからは、帰りの特急バスの時刻まで少し余裕がありましたので、私は、駅前のサンリブの休憩室で持参した新聞と単行本を読みながら食後をゆっくりと楽しみました。
その後、中津駅前13時55分発、大分空港行き特急バスノースライナーに乗り、16時過ぎに終点大分空港に到着しました。
そこから、近くの里の駅「ふるさと市場」に立ち寄り、地元の野菜と果物を買いました。
それを「お歳暮」の「お返し」として、所沢に住む友人に送ることにしました。
これは毎年のことですが、今年はよいものが見つからずに難儀をしていましたが、今は、野菜や果物が高騰していますので、その地元産のものを送付するのがよいと思って、そこに立ち寄ったのですが、それにふさわしいものが見つかってほっとしました。
研究所に戻ってからは、研究員のD君とともに、最近の実験結果についての検討を行い、かなりよいデータが得られたことを確認しました。
一日がかりの中津行きでしたが、私の体調が改善されていることが判明し、ゆかいな一時となりました(つづく)。
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