年の瀬の緑砦館(1)
 
 年の瀬も残り1週間となり、行く年のカウントダウンが始まりました。

 同時に、今回は、350回の記念号となりましたので、それにふさわしい内容をめざしたいと思います。

 さて、今の状況を解説しますと、年末に向けて毎日のように緑砦館におけるアグリ作業が続いていますが、その報告が、本ブログにおいては逐一述べることにはなっていませんので、常にかなり遅れた状態での記事化がなされています。

 このまま進めば、さらにこの遅れが積っていきますので、この350回記念を契機にして、これまでの一日1記事の方式を、しばらくの間1日2記事になることもありうることにしました。

 これによって、その2記事目を「緑砦館物語」に当てることにしました。

 この緑砦館の記事は、第1に、その日のアグリ作業を記録として残すことを主目的としています。

 しかし、それだけではおもしろくない内容になりますので、その都度、実際に緑砦館で行われている光マイクロバブル水耕栽培に関するホットな話題を紹介するというスタイルになっています。

 その第2は、この緑砦館が私の光マイクロバブル水耕栽培の研究場所になっていることです。

 光マイクロバブルの植物活性作用を利用して、野菜の水耕栽培を研究することは非常に重要だと認識するようになり、それを本格的に実行する場として、3つの緑砦館(Green Fort House)を設置しました。

 ただ単に、その理論を教示するだけでは、学者としては不完全であり、何事も実体験を経てしか真理をつかむことはできないと思って、野菜栽培の研究者としての蛍雪を重ねてきました。

 この経験は容易ではなく、それなりの学習と実践が必要であり、さまざまな失敗を積み重ねるなかで得られた成果でした。

 そして、この成果を得たこと、それに伴って問題点も明らかになってきたことが、じつは有効な教訓として、現場の農業や植物工場に重要な成果を生み出す鍵となってきました。

 沖縄恩納村のK植物工場の成功は、その典型的事例の一つといえます。

 その第3は、緑砦館における野菜栽培が私と家族のロハスな健康と食の生活に非常に役立っていることです。

 気温が10℃以下になると、ほとんどの植物には低温障害が発生し、枯れてしまうか、成長が止まってしまうことが起こります。

 ところが、緑砦館においては、その低温障害がほとんど発生しません。

 とくに、今の緑砦館1においては、お昼時には室内の気温が30℃近くなり、外気とは20℃以上の寒暖差が生まれています。

 このなかで作業がここちよく、アンダーシャツ1枚になって野菜たちと触れ合っています。

 ハウス内は、このここちよいオアシスのような温かさに加えて、野菜たちが行う光合成によって酸素が豊富になり、水耕栽培による光マイクロバブルの発生と流れの音がしていて、これらは、人工の森の中にいるような気分になります。

 ここで、せっせと苗をスポンジに入れては移植する、あるいは、光マイクロバブル水に浸潤させた種子をプランターに播種する、そこで育った小さな苗に光マイクロバブル水を注水する、これらが、日々の楽しいアグリ作業となっています。

 また、緑砦館1のBレーン上流には、マンジェリコンが群生するようになりましたが、この若葉を一枚採って試食することも始めています。

 これを噛み始めると、マンジェリコン独特の苦さが口の中に拡がります。

 良薬口に苦し、とはこのことかと思いますが、この苦さに慣れてくると、「それもよし」と思えるようになり、口のなかが清々しくなったとさえ感じるようになります。

 この葉を煎じてお茶にしたのが「糖減茶」ですが、これを自家製できるようになり、文字通りの「糖減」に役立っています。

 第4は、その野菜栽培において、無農薬で極低肥料の光マイクロバブル水耕栽培によって、本来の美味しい野菜を栽培すること、そして安全安心の野菜生活を実現することの重要性を深く認識するようになったことです。

 すでに別稿において、市販野菜の大変な汚れの状況について述べてきました。

 そのような汚れた野菜を毎日摂取すれば、不健康になり、病気に至ることは必至であり、今日の野菜をめぐる事態は、文字通りの危機的状態に至っていると認識しています。

 多くの人々が、そのことに気付かず、なされるがままになっていることを心配しています。

 サイズだけ、見てくれだけ、虫食いはダメ、おいしさはどうでもよい、無肥料栽培など考えられない、安ければよい、このようなことがまかり通り、それらに慣れきってしまい、その異常さ、危険さに鈍感になっているのではないでしょうか。

 ここでわが身を振り返り、病弱さ、不健康さ、異常な嗜好さ、過ぎた「便利さ」などについて考え、思い当たることがあるのではないでしょうか?

 ロハスな食生活こそ、自分自身の心身の根幹を形成させるものであり、そのことの大切さの意味を理解していただくと幸いです。
 
緑砦館いちず23
                 
本日のアグリ作業(17~19日)
  
 1.苗の移植・収穫(17日)

 1)早どり小松菜(1スポンジ2本)82株を緑砦館1のBレーン
に移植しました。

 2)小松菜味彩の苗138株を緑砦館1のBレーンに移植しました。

 3)チンゲンサイ、小松菜味彩の種子をプランターに播種しました。

 2.緑砦館2の整備(18日)

 1)A水路の清掃、水張、試運転を行い、移植可能にしました。
 
 2)B水路の清掃と水張を行いました。

 3)ブロッコリー(スプラウト)をプランターに播種しました。 

 3.苗の移植・収穫(19日)

 1)早どり小松菜の苗を緑砦館1のBレーンに40株、緑砦館2のA水路に48株、合計で88株移植しました。

 2)緑砦館2のB水路の試運転を行い、光マイクロバブルが正常に発生することを確かめました。

 3)緑砦館の各水路に少量の液肥水を注入しました。

 4)サラダ菜、ブロッコリー(スプラウト)の種子を光マイクロバブル水に浸潤させました。

 5)緑砦館2のC水路の上板3枚を、Mさんに、きれいに洗ってもらいました。

 地元の農家で自然栽培に勤しんでおられるMOさんと、毎年のように発生している水害対策について協議しました。

 明日も、緑砦館オアシスでのアグリ作業が楽しみです(つづく)。

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               小松菜の苗(プランター、緑砦館1)