報 告
 
 急遽、第51回記念の「ナノプラネットゼミ」を下記の日程で開催されましたので、その概要を報告します。

 今回は、参加者において体調がよくない方々がいた都合で、ズームによるテレビ会議方式で開催されました。

 直接の参加者は2名、ズームによる参加者は約9名でした。

 日時:2024年12月19日(金)9:00~11:30
 場所:大成研究所セミナー室(〒873-0432 大分県国東市武蔵町向陽台12-2)
 主催:(株)ナノプラネット研究所、(株)ナノプラネット・大成研究所

 <プログラム>

   09
:00~10:00 講演1大成博文 「光マイクロバブルと光マイクロバブルフォームについて(1)」
  10:00~10:10 報告 木村大知 「光マイクロバブルフォームのデータ計測の結果について」
 10:10~11:00 講演2大成博文 「光マイクロバブルと光マイクロバブルフォームについて(2)
 11:00~11:30 総合討論
 11:30~11:35 閉会挨拶 大成由音 ㈱ナノプラネット研究所 

 講演1と2

 今回の講演は、主として私が行い、その中間時点において木村さんが、データ解析の結果を報告するという形式で行われました。

 また、その中心的なテーマは、光マイクロバブルと光マイクロバブルフォームに関することであり、それらを明確に区別して定義し、それを踏まえて、それぞれの物理化学的特性と生物的機能特性を明らかにすることでした。

 最初の問題提起は、次のスライドのようになされました。

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スライド1

 じつは、かなり長い間において、光マイクロバブルが作り出した泡、すなわちフォームの実体に関する究明が科学的になされておらず、その認識が非常に曖昧なままになっていました。

 この反省を踏まえ、この度、木村さんと一緒に、その基本から基礎的実感をやり直し、光マイクロバブルフォームとは何かについて、新たな認識を得ることができるようになりました。

 それによって、上記のようなスライドに示した「見解」が生まれるようになりました。

 これを逆にいえば、光マイクロバブルフォームとは何かが解っていなかった以前においては、光マイクロバブルフォームの洗浄力の実際が、ほとんど理解できていなかったということでもありました。

 そこで、光マイクロバブルと光マイクロバブルフォームの定義を改めて、次のように行いました。

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スライド2

 これは、これまで行ってきた定義とほとんど同じですが、ここでは、それに加えて、光マイクロバブルの物理化学的特徴の一つとして「高温高圧化による超臨界場形成」を入れました。

 この定義を基本にして、光マイクロバブルフォームの定義を次のように行いました。
 
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スライド3

 この定義からも明らかなように、光マイクロバブルフォームは、光マイクロバブルの物理化学的特性との同一性を示しながらも、そこに極低濃度の界面活性剤溶液成分を有することで、光マイクロバブルフォーム固有の優れた洗浄特性を有するようになります。

 ここが非常に注目されたことであり、この問題をめぐって、議論が熱心になされました。

 また、木村さんの報告では、光マイクロバブルフォームの写真撮影、その精密なサイズ計測の結果が示され、それらが、光マイクロバブルとはかなり異なっていることが明らかになりました。

 これらを踏まえて、光マイクロバブルフォーム洗浄に関する理論化の重要性が明らかになりました(つづく)。