沖縄の秋(3)

 沖縄の中部に北中城村があります。

 ここの小高い丘の上からは、その中部の陸地と海の東西南北をよく見渡すことができたことから、アメリカ占領軍は、真っ先に、ここに司令部を設置しました。

 東は太平洋が見え、西は広大な嘉手納基地を遠望することができました。

 また、南には、宜野湾市の陸地が見え、北には、沖縄市に接していました。

 平地で、陽当たりがよく、地下水が豊富なところ、すなわち、沖縄で一番好き安いところを無断で基地にしたのでした。

 この沖縄で一番の小高い丘の近くに、コスタビスタというレストランがあります。

 料理の専門家によれば、沖縄一の朝昼食が美味しいところと評判になっていることから、ここを訪ねてみました。

 驚いたことに、ランチの開場時刻の10分前に到着すると、すでに30人以上の方々が待っていました。

 さらに驚いたのは、その人々の大半が若い女性たちでした。

 その待合室に、この花が添えられていました。

 きっと南からの温かい風(沖縄では、これを南風(はえ)といいます)ときれいな空気によって元気に育てられたカサブランカが、非常に印象的でした。

 たおやかに 南風に開かれ 日の光

 (つづく)。

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カサブランカ