茜空

 梅雨去りて、久しぶりに散歩に出かけました。

 日が暮れて、夕宵のころでした。

 ここ向陽台の街路を、カメラを持って写真を撮る計画でした。

 さすがに行く先に人気はなく、静かに、ゆっくりと歩を進めていました。

 その度に、足に体重を覚え、足取りの確かさを自覚していました。

 「もう少し、散歩を増やして滑らかに歩けるようにしたようがよさそうだ!」

 角を曲がって、市営住宅の通りにさしかかり、東の空を眺めることができるようになりました。

 雲一つない真夏の空が、淡い茜色に染まっていました。

 閑さや 足取りたしか 西の宵
 
sizuka
薄茜空(散歩道)

 淡い茜色に、安らかさを覚えました。

 後1週間もすると、今年の夏も終わりそうですね。

 (つづく)。