霜月を迎えて
天高く雲一つない快晴の、静かな秋の日の昼下がりです。
霜月を迎えて、2023年も残り2カ月となりました。
月日は、真に光陰矢の如くのように過ぎていきますね。
この10か月間を振り返りますと、その第1は、高専関係の論文執筆が進展し、合計で6編の投稿を済ませました。
そのうち、最初の3編の査読も終わり、来年早々には掲載に至るような動きになっています。
残りの3編は、未だ査読中とのことのようです。
これらの状況を踏まえ、年内に残り2編を新たに執筆することをめざしており、これが実現できると今年の目標を達成したことになりそうです。
その意味で、これからも、そのための切磋琢磨が必要ではないかと思われます。
その第7編では、第6編で執筆した「高専発のマイクロバブル技術(1)」の続編としての執筆を行うことにして、すでに先月より、その論文構想を練り上げ執筆を開始しました。
今月は、それを本格化していく予定です。
この第6報においては、1980年からの微細気泡に関する研究を開始して、それがようやくマイクロバブル研究へと発展して、1995年にマイクロバブル発生装置を世の中に公開してからの数年間の出来事を中心にして執筆しました。
このなかで、最も重要で大きな実験的探究が進展したのは、1999年からの広島江田島湾におけるカキ養殖改善研究でした。
前年の1998年11月に、広島湾では、ヘテロカプサ・サーキュラリスカカーマという新種のプランクトンによる大量の赤潮発生によって、カキ養殖が壊滅的打撃を受けて45億円もの被害が出ていました。
この赤潮発生が、翌年も繰り返されることが予想されていましたので、その対策もかねて、そのカキ筏にマイクロバブルを発生させるという実験が、それこそ、ぶっつけ本番の状態でなさました。
その結果、光マイクロバブルによるカキの生理活性という非常に重要な作用を初めて見出し、同時に、その作用によるカキの抜群の成長促進を得ることができました。
すでに、この時点よりも以前の1998年の10月に、私は、光マイクロバブルによるヒト生理活性による末梢血管における血流促進作用を見出していましたので、このカキおける光マイクロバブルによる血行促進作用の発見にと重ねて、いよいよ光マイクロバブルによる生物活性作用の存在を確認することができました。
そして、カキにおける生理活性による血流促進に関する研究は、北海道噴火湾におけるホタテ養殖(2000年~)、三重県英虞湾(2001年~)におけるアコヤガイ養殖の研究へと発展していきました。
これらについての概略は、拙著『マイクロバブルのすべて』において紹介されていますが、それを技術研究の成果として深く究明したことはなかったので、今回の第七報においては、それを本格的な科学的検討を試みたいと思います。
この一連の二枚貝に関するっ研究が基礎となり、その後の大学医学部や病院他との共同研究への発展へと結びついていきましたので、この試みについての検証結果についても考察を行うことにしましょう。
次回においては、光マイクロバブル技術研究における後期のもう一つの重要な課題である、植物活性について分け入ることにしましょう(つづく)。
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