前回の続き

 前回のガイダンスの記事の続きを述べておきましょう。

 本日は快晴、徐々に秋の気配が漂ってきましたね。

 ここ向陽台は海抜40mの森だったところですので、鳥が啼き、草花が咲き、平地よりも涼しく、やや早く季節が移り替わっていきます。

 今も、柔らかい涼しい風が入ってきて、風鈴が可愛い音を奏でています。

 南部鉄器で造られた風鈴からは、高温の金属音が、そして最近購入したガラスの風鈴からはやや低い、ここちよい音が聞こえています。

「須らく雫の石を穿つ如く」

 この言葉は、高野長英が、宇和島の五岳堂において開いた熟の学生たちに定めた「学則」の第一条に記された文です。

 雫が、硬い石のなかに浸み込み、やがてひび割れを発生させ、最後に砕けるまで、毎日、ひたすら勉学に励めという、指針を示したものです。

 長英にとって、そのような勉強を行うことは、自分自身の未来を切り拓くことであり、力のこもった言葉です。

 この精神を学ぼうと、このシリーズを始めることにしました。

 そして、昨年末から、「21世紀における高専教育改革の展望」という統一テーマの下で、今日までに第五編までを認め、現在は、その第六篇の草稿を推敲しています。

 この執筆は、真に雫が石をも穿つ運動とよく似ています。

 論文を成す一言、一文を考察することは、その雫の様の如くであり、それが、硬くて大きな巌を打ち砕くようになるまでのことを推測し、願いながらの執筆といってもよいでしょう。

 これには、真に小さくない忍耐と、短くない粘り、そして、弱くない意志力、平凡ではない理論的慧眼などが必要ですが、これを「須らく」遂行することは、大変お世話になった高専への恩返しに結びつくのではないかと思って、その小さくないブレイクスルーをめざしています。

 この雫が、岩にしみいり、やがて、どう穿って行くのか、その暁を想像しながら、須らく執筆を続けて行くことをゆかいに思っています。 

 したがって、当面、この論文執筆が持続している間は、このシリーズの執筆もまたなされていくことになりますので、よろしくお付き合いください。

「国東の食環境」
 
 すでに417回となり、超ロングランの記事になっています。

 国東にやってきて11年ですが、その間、地元の安くて美味しいものを探してきては楽しく賞味してきました。

 先週の土曜日には、宇佐のスーパーに立ち寄って見学してきましたが、全般的に商品の値段が高く、それなりの販売促進の工夫がなされていました。

 これでは、買う量を控えてしまう、それが消費者としての防衛ラインではないかと思います。

 それに引き換え、国東では、総じて物価が安く、それだけ生活しやすくなっています。

 しかし、ガソリンの値段は別で、こちらの方が、常に1リットル当たり5円以上高く売られています。

 ここまでの運賃が考慮されているからでしょうか?

 それから、ここでは、「お裾分け」という習慣があり、斜め向かいのMさんとは、これを通じて良い交流が続いています。

 互いに助け合う生活を営む、これは、昔から続いてきたことですが、それが徐々に薄れてしまいました。

 今では、貴重で珍しい交流ではないかと思って、大切に持続していきたいですね。
 
「『ウルトラ・パラダイムシフト2022(4700回記念)」

 前回の第20回においては、同志社大学の浜教授の大変ショッキングな予測を紹介しました。

 政治や経済によって、世の中をよくすることが本筋のことなのに、昨今は、これと逆のことが起きており、このまま進めば、恐慌は避けられないという見解でしたが、その後は、この予測通りのことが起きています。

 先日は、南アフリカでブリックスの世界大会がありましたが、ここで奇妙なことが起こりました。

 それは、犬猿の仲だった国々が、揃って加盟してきたことでした。

 中国とインド、サウジアラビアとイランなどがそうですが、なぜこのようなことが起こっているのでしょうか?

 それは、いつでもドルの借金を踏み倒すことができるように、世界中が動き出しているからだと、あり経済アナリストがいっていました。

 今や、世界の4分の3の国が、このような動きを見せているそうであり、わが日本は、そのドルにしがみつかされています。

 そのドルの本家、アメリカはどうでしょうか?

 時期アメリカ大統領候補のトランプが、次々に起訴されていますが、その度に共和党内の支持率は上昇し、かつて二位だったフロリダ州の知事のデサンティスは別の候補に抜かれてしまいました。

 また、現職の大統領は、不人気の政策ばかりを行い、米国民の信頼を失い続けています。

 その典型がウクライナ戦争であり、これについては、両極端の報道がなされており、混乱を極めています。

 この激動は、コロナの時よりも早くなり、ウルトラ・パラダイクシフトが進行しています。

 こんな時こそ、しっかりと自分の足元を見つめて考え、動くことが、より一層求められているように思われます(つづく)。

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孫が拾ってきたシーグラス