晩 夏
夏も終わりかけてきて、吹いてくる風に涼しさを覚えています。
早いもので、今月も末日を迎えました。
前記事においては、7月23日に論文の第五報の投稿を済ませたことを示しましたが、今月は、次の第六報の草稿を書き上げたところであり、これから、その推敲に入るところです。
また、その執筆においても無理をせずに、コンスタントな遂行を心掛け、健康を維持しながらの執筆活動へと移行しましたので、今後は、このスタイルの維持に努めます。
さて、今月も明るくガイダンスを行うことにしましょう。
「老いの覚悟と生き方(4850回記念)・奥の細道」
最初は、記事20回を終えた奥の細道シリーズについてです。
これは、松尾芭蕉の「奥の細道」を、平成の芭蕉として森村誠一さんが同じ道を訪ねながら、そこに隠された謎を探るというおもしろい企画を踏まえ、私もそれらに同乗するという構えでの記事を認めてきました。
そのために、私は、次のような勉強をしてきました。
①森村誠一著の「芭蕉の杖跡」の読書
②DVD森村誠一 謎の奥の細道をたどる の視聴
➂芭蕉の奥の細道に関するネット上の数々の記事を読む
これらを通じて、松尾芭蕉の奥の細道における「不易流行」の思いを偲び、数々の名句の誕生の所以と背景を知ることができました。
これによって、両芭蕉の気持ちに少し分け入ることができたのではないかと思うことができるようになりました。
その奥の細道は、松島から酒田までの東北横断のクライマックスを遂げ、芭蕉も、ほっと一息吐いたところでしょうか。
ここで、私も、その20回を振り返ってみることにしました。
松尾芭蕉らが、弟子たちに見送られて深川から奥の細道に出発されたのは、春たけなわのときでした。
ここから東北道を北上し、日光、大舘、平泉、塩竃、松島へと向かいました。
この深川から松島までが第一ルートであり、ここでは各地に弟子もおり、その日の泊まる宿がないという寂しい思いをすることはありませんでした。
そして松島から酒田までの東北横断が第二ルートであり、この踏破が、奥の細道最大のクライマックスでした。
芭蕉は、旅のなかでしか、不易流行の句魂を究めることができないと考えて、この奥の細道に出かけたのですが、このルートこそが、芭蕉が望んだことでした。
尿前の関、中山峠、山刀伐峠、山寺、尾沢花、出羽三山、羽黒山五重塔、最上川など、これらは想像以上の静寂や信仰の地であったことから、ここで数々の名句が生まれています。
芭蕉は、自らを厳しい旅のなかに置き、その句魂を洗練させることによって、かれの俳句道をより究めることができたのでした。
その最も代表的な俳句は、
閑さや 岩にしみいる 蝉の声
であり、このときの句を詠んだ事情や場所、芭蕉の深い想いを知ることができました。
また、このシリーズの執筆を機会にして、森村誠一さん推奨の写真俳句を始めることになりました。
拙い写真俳句ですが、恥ずかしい出来栄えのことはあまり気にせずに、自由奔放に、それを作成し、継続していくことが大切ではないかと思っています。
また、松尾芭蕉が、この奥の細道において、自らの句魂を洗練させたように、私たちは、自らの人生の旅において、その人生魂を千に鍛え、万に錬成していくことが大切ですね。
「未来を切り拓く『若者たち』(5250回記念)」
その典型的な若者として大谷翔平選手と藤井聡太七冠の活躍ぶりに注目してきました。
大谷選手は、この8月も大活躍であり、打者としては、打率3割を越えて第3位、打点93で、これも第3位、ホームランは断トツの第1位であり、MVPを再度獲得するのではないかといわれています。
残念ながら、身体の酷使によって、今シーズンの投手としての当番はなくなりましたが、打者としては、立派に、その大黒柱としての役割を果たしています。
しかし、エンゼルスとしては、投手陣崩壊による負け試合が続いていて、いかに二刀流としての大谷選手役割が大きかったかが、よくわかります。
このように投手崩壊による負け続けるなかで、大谷選手の去就が問題になっていますが、どうやら、エンゼンルスの残留する可能性は無くなってきたようです。
大谷選手は、アメリカ球界の宝であるという観点から、アストロズのベーカー監督を始めとして、なぜ、もっと大切に扱わないのか、という抗議の声を上げられています。
エンゼルスのオーナーや監督は、大谷選手の声をよく聴いているといってはいますが、明らかに行き過ぎた起用法で、大谷自身の身体がきしんで傷ついているではありませんか。
本当に大谷選手のことを大切に思っているならば、きちんと医者を付けて、医学的、リハビリ医学的な意見と対処法を適用すべきだったのではないでしょうか。
大谷選手の前向きな意見に乗っかって、自分のやるべきことをきちんとしなかったのではないか、そのことをよく反省すべきだと思います。
それでも、大谷選手は、堂々と活躍されています。
どうか、身体をいたわって、可能な限りでの闘いをよろしくお願いします。
最後に、もう一人の藤井七冠の件ですが、いよいよ明日から八冠を目指しての大座戦がはじまりますね。
明日の午前中から、この観戦を行いますが、この二日間は目を離せない状態になりそうです。
お互いに、よく作戦を知り合った仲だそうなので、どういう展開になるのか、楽しみな二日間になりそうです。
今後も、この二人を中心して追究していくことにしましょう。
「『渡辺崋山』考(4950回記念)・崋山と長英」
高野長英と渡辺崋山によるレオナルド・ダ・ヴィンチ研究が始まりました。
この二人は、レオナルドが、自分たちよりも不幸な家庭に育ったことに驚きます。
この家庭事情を知って、お二人は複雑な思いを抱きますが、その不幸がかえってレオナルドを鍛えることに役立ったことに、さらに吃驚したのでした。
貧乏な家庭のなかで、自立を余儀なくされたことに関しては、レオナルドとの共通性があり、かれらは、ますます、レオナルドのことを調べていこうと思うようになりました。
これからは、レオナルドが、ヴェロッキ工房に入って、ミケランジェロやボッチチェリらと一緒に、師匠のヴェロッキオの下で集団作業によって、さまざまな芸術作品を創造するようになります。
ここで、レオナルドの芸術力が磨かれていきますので、お二人は、その活動にも非常に興味を持って探究しようとします。
その探究が、二人によって、どのようになされていくのか、それをより明らかにしていきましょう。
「追悼・久松俊一先生」
合計で26回の連載になりましたが、おかげで、さまざまな問題を究明することができました。
長い間のお付き合い、真にありがとうございました。
どうか安らかにお眠りください。(つづく)。
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