配達されてきたトマト
先日、地元の国東安岐町にあるHさんの「結とまと」の栽培工場をS県I市のKさんらと一緒に見学してきました。
このハウスの見学は、しばらくぶりですでしたので、その後、どうなっているのかを尋ねてみる楽しみがありました。
結とまとは、地元の里の駅でも販売されていて、時々、それを購入しては、その素晴らしい味に触れてきました。
栽培技術としては、ほぼ確立されていて、最近は、奥様が先頭に立って栽培されているようでした。
その奥様に、先日の訪問の折に、この結とまとを1万円分注文していましたので、それが本日届きました。
というのも、先月、千葉から来られた家内の友人に、このトマトを食べていただいたら、非常に評判がよくて、その味が忘れられないといっておられましたので、よい機会だから送ってあげようと家内と話をしていました。
今や、この結とまとは、国東の名物ともいってよく、際立った評価を得ていますので、千葉など都会に住む方々にとっては、なかなか手に入らないトマトといってよいでしょう。
先日、一緒に見学に行ったKさんには、
「あなたのトマトに、このHさんの結とまとの歯ごたえとうま味が加わると、最高水準のトマトの域に到達できますよ!」
と、それを参考にされてくださいと激励しておきました。
昨日は、その時一緒に見学なされたOさんから、Kさんに関する朗報が寄せられました。
どうやら、試食用として国の関係の方々に提供していたトマトの評価が非常に良かったそうで、そのことが、さらなる栽培事業の発展に結びつきそうだとのことのようで、KさんとOさんの好循環サイクルがまた一つ回転し始めたのです。
そのことをHさんにも報告し、
「どうか、同じトマト栽培農家として、これから末永く、教え、教えられのよい付き合いをして、共に発展していくようにお願いします」
と助言しておきました。
さて、昨日は、獲れたての結とまとの一袋分を家族で満喫しました。
この袋には、結とまとが10個入っていますので、その1個は100円になります。
おそらく、これが東京では、1個500円はするでしょう。
以前に、地元の高校生が育てた塩トマト(海水を用いていましたので「海トマト」と呼ばれていました)の栽培支援を行った際に、それが東京の八重洲前の英国屋において3個1000円で飛ぶように売れたそうですので、Hさんの結とまとの出来栄えとうま味、貴重性を考慮すると1個500円でも高くはないと推察しています。
そこで、今回は、その「結とまと」を第54回として取り上げることにしました。
その前に、これまでに試みてきたテーマを示しておきましょう。
1)睡眠時間の確保、2)ストレス解消、3)快眠枕、4)ほうじ茶に自然塩、5)純ココア、6)リンゴ、7)ベッドマット(「エアーウィーブ」)、8)小ネギ、9)ヤマロクの醤油、 10)ブルーベリーとブルガリアヨーグルト、11)アカメガシワ、 12)天仁茗茶「春之茶」、 13) Barilla(パスタ)、 14)糖減茶、 15)シークヮーサー、
16)ルイボスキングティー、 17)煮大根、 18)サンテア―ジュOX、 19)どんこ、 20) マンジェリコン、21)沖縄産ニンニク、
22)ゴーヤの浅漬け、 23)生ソバ、 24)根昆布粉末茶、
25)プーアール茶、26)玄米飯、27)チョコレート、28)玄米セロリ粥、29)ヌワラエリア紅茶、30)柚子茶、31)丹波の黒豆、32)デコポン、33)日月潭紅玉紅茶、34)半熟ゆで卵、35)まこも茶、36)フレンチロール、37)木曽紅「さわら飯切」、38)パニーニ、39)半熟ロマン、40)抹茶ミルク、41)新米、42)シャインマスカット、43)豊の香梅、44)早生の小ミカン、45)新高(梨)、46)柚子胡椒、47)柚子みつ、48)梅湯、49)柚子湯、50)本枯れ節、51)レッグウォーマー、52)チリメン丼、53)かきもち
54)結とまと
「今日は、Hさんの『結とまと』を存分にいただくことができる!」
こう思って、それをいただく前からワクワクしていました。
獲りたての新鮮そのものの「結とまと」の味は、予想していたように真に格別でした。
これを一日、二日と置いておくと、
1)いろがより赤くなる
2)果肉が柔らかくなる
3)新鮮なうま味から、熟したうま味に変化していく
という特徴が出てきますので、まずは、獲れたての味を楽しむことにしました。
この新鮮「結とまと」のうま味の特徴は、次のようでした。
①なんといってもやや硬い、歯ごたえがあり、これが新鮮な感覚を産み出しています。
②噛むほどに甘味を覚えます。その糖度は、9~10前後になっているのではないか?
③甘さと共に、凝縮された「うま味」が口の中に拡がってきます。熟成トマトの特徴である、グルタミン酸などのうま味成分が凝縮して産生されているように思いました。
④最高水準に達した「食物」の特徴は、それを食した後に30秒を経過しないうちに、また食べたくさせるという誘惑を引き出させることにありますが、このトマトには間違いなくそれがあり、次々に、皿の上に盛られたトマトに向かって箸が動いていきました。
今朝は、これに関して、ちょっとしたおもしろい実験を行いました。
朝起きて、すぐに、紅茶を飲んでいる時に、家内から、こう尋ねられました。
「今朝は、東京の有名なホテルのチョレートケーキがありますが、それをいただきますか?」
「そうだね、紅茶に合うかもしれないね」
「それとも、Hさんのトマトにしますか?」
「それもいいね!」
と答えると、その両方が出てきました。
最初に、ケーキの方を一口、摘まみました。
ヌワラエリア紅茶に一流どころのチョコレートケーキ、これは、なかなか良いコンビでした。
それから、一息吐いて、今度は、結とまとを食してみました。
そしたら、こちらの方で、上述のように、「止められない、止まらない」現象が起きて、最初の有名どころの、そして私が一番好きなチョコレートケーキの方が置いてきぼりになってしまいました。
「これは結いトマトの方の勝ちだね、この食べ残しのケーキは、昼のお茶タイムの時にいただきます」
こうなってしまいました。
これをお金で換算しておきましょう。
ケーキは1000円でしたので、そのうちの5分の1程度が出されてきましたので、200円分になります。
結とまとは、皿の上に1個分がありましたので100円でした。
200円分のケーキの内、口に入れたのは、約4分の1でしたので、50円分を食したことになります。
これに対して、結とまとは、4切れにされたものを1個分平らげましたので100円分を食したことになります。
その金額の差は2倍、これに美味しさの価値を2倍とすると、合計で4倍の差が生まれたことになります。
この結果からも明らかなように、断然結トマトが勝ったことには歴然とした優位性があったのでした。
その結とまとを届けていただいたHさんと、すこし歓談を行いました。
そのなかで、Kさんの朗報を詳しく述べておきました。
そして、次のようにHさんに、私の胸の内を吐露しておきました。
「Kさんには、『あなたのトマトづくりは、私の尺度からいえば、未だ3割程度の到達ではないかとおもいます。それは、残り7割の伸びしろがあるということでもあります』(この判断は、Kさんのところに配備した光マイクロバブル装置の配備水準に基づいていました)といいました。
続けて『あなたのトマトよりもずっと先をいっていて格段に美味しいトマトを作っておられる方が、この国東にいます』、こういって、先日、Hさん、あなたのトマトをKさんとO
さんに送付しました。
そしたら、すぐにHさんのハウスを見学できないかと打診してきました。I市からは高速で運転してきても6~7時間もかかりますが、その遠さよりも、Hさんのトマトづくりを学びたいという気持ちの方が勝っていたのだと思います。
そして、もっと素晴らしいトマトづくりをしてみたいという前向きの意欲を持たれていたからだと思います。
おそらく、残りの7割の伸びしろをより埋めていきたいとも思われたのではないでしょうか?」
Hさんは、静かに耳を傾けておられました。
さらに、こう続けました。
「私は、Kさんのトマトが国に評価されたこと、Hさんが、より先行されて確立してきた『結とまと』は、共に、未来型農業の一形態ではないかとおもっています。
国や庶民のみなさんが欲しているトマトであり、これからの時代は、ますます、そのような未来型農業によって生み出された農産物を欲してくるのではないかと思います。
Hさんも、相当に苦労されて、ここまで来られたのですから、これからは、その苦労が報われる可能性が出てきたのではないでしょうか。
その意味で、Hさんが、惜しげもなく、Kさんに結とまとづくりにおける重要なノウハウを教示されていたことはすばらしく立派だと思いました。
そのことにKさんもOさんも感服されていました。
そこで、これからも、トマトづくりの同業者として、互いに情報交換しながら、共に発展していくことをめざしていただきたい。
Hさん、あなたのトマトは、その未来を切り拓く結節点にあるような気がします。
どうか、その意味をよく考えられてください!」
こういうと、Hさんは、「わかりました。ありがとうございます」といって爽やかな顔になって帰られていきました。
これから、これらのトマトの未来が花開いていくのかもしれませんね(つづく)。
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