結トマト見学

 本日は、11時に地元のHさんが栽培されている結トマトのハウスに、I市のKさんらと合流して見学に行きました。

 Hさんが栽培しているのは塩トマトといわれるもので、その美味しさには定評があり、その栽培方法をKさんが学びたいということで、この見学会が実現されました。

 Hさんも、ご多忙のなか、快く、この見学会を受け入れてくださいました。

 Hさんの塩トマトの栽培方法の特徴は、できるだけ費用をかけずに、そして簡単な方法で、高品質の塩トマトを栽培可能にしたことでした。

 その意味で、知恵と工夫の塊が、このハウスに体現されていました。

 周知のように、塩トマトは、塩分をストレスとして与え、それによって糖度を上げるという基本的仕組みによって栽培されます。

 ところが、この塩分は、トマトの成長を妨げる原因になりますので、それをトマトの成長段階に応じて徐々に塩分量を増加していくという、巧みな制御方法が重要になります。

 かつて、地元の高校において、この塩トマトづくりを支援したことがありました。

 そこに、光マイクロバブル技術を導入する前においては、塩分の成長阻害因子が強すぎて、根の成長がよくありませんでした。

 根が育たなければ、茎も葉も成長せず、結実も上手くいかなくなります。

 その時の根の具合を観察しましたが、色も茶色っぽくて短いものでした。

 この根と比較すると、Hさんのトマトは、根が長く、色も純白に近いものでした。

 そして、さらに注目したのは、その茎の太さが1.5~2.0㎝もあったことでした。

 同伴の見学者のOさんも、その茎の太さに驚かれていました。
 
 このことから、Hさんの栽培方法の特徴が、改めて判明しました。

 ①根が多く、長い、色も白い。

 ②この根によって太く茎が成長している。

 ③葉も艶があり、大きな花がたくさん付いてた。

 ④したがって、結実もよく、独特の美味しさが醸し出されている。

 この好循環サイクルを実現させているところに、Hさんの知恵と工夫が具現化されていたのでした。

 そして、この見学は、Kさんにとって非常に有益で、刺激的だったようでした。

 帰り際には、お土産に結トマトまでいただきました。

 そして私も、親しいみなさんに、このトマトを配ろうと思って、1万円分を予約注文しておきました。
 
 打ち合わせ

 研究所に戻ってから、昼食を食べながら、Kさん、Oさんとの打ち合わせを綿密に行いました。

 その内容は、まず、Kさんのトマト栽培法を、今後、持続的に発展させていくには、どうすればよいのか、その具体的方法を検討していくことになり、その提案を行うことにしました。

 さて、どのようなアイデアに泉を湧かすことができるのか、その考究に分け入っていくことになりますね。

 第2は、ある貴重種の植物栽培のことですが、この苗をいただきましたので、それを植え、どう育てていくのか、という問題です。

 どうやら、その苗の定着がなされてきたようなので、これを新たな手法を開発することによって、いかに成長促進を図っていくのか、これが次の課題になりそうです。

 そして、これを特殊な植物栽培に限定されるのではなく、他の一般種においても適用できるように工夫していくことが重要であり、そのシステムを確立して試験を行う予定です。

 第3は、ある材料開発の件であり、これも検討してみることになり、その開発者と一緒に再度訪問したいとのことであり、それを了解しました。
 
 人生とは不思議なものであり、信頼できる人が仲介されて、また、優れた人が関わるようになるという連鎖反応が起こっていくようで、まさにその歯車が回り始めたようですね。

 また、夕方からは、東京、京都からのお客さんもあって、ここでも歓談ができました。

 「類は友を呼ぶ」、本日は、真に、このことわざのような一日でした(つづく)。

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ローズマリー(前庭)