BS番組を視聴して(2)

 先日、BS番組の「猫のしっぽカエルの手」の再放送を視聴して、シラス丼にオリーブオイルをかける食事法を試してみたことを、この記事で紹介しました。

 本日は、その番組のなかで紹介されていた2つ目の食事方法について述べておきましょう。

 折しも、今回が50回記念になりましたので、「塵も積もれば山となる」の諺のように、このシリーズも一山ほど築くことができたようですね。

 今度は、イギリス人で京都に移り住んでいる主人公のベニシア・スタンリー・スミスさんが、鹿児島の枕崎を訪ねた話です。

 そこには、鰹節(かつおぶし)を作っている金七商店がありました。

 ここでは、「本枯れ節(ほんかれぶし)」と呼ばれる技法で本物の鰹節が作られていました。

 ここの主人は瀬崎さんという若い方で、かれによって、その本枯れ節の製法が解説されていました。

 周知のように鰹は南方系の魚であり、高知、鹿児島、そして沖縄でもよく食されています。

 琉球大学に赴任していたころには、沖縄半島の北部にある本部半島によく調査に出かけていましたので、その本部漁港の近くに鰹や鮪(まぐろ)の刺身を食べさせる食堂があり、それこそ小躍りしながら夢中で食べて記憶が残っています。

 この食堂で出された刺身とは、鮪や鰹を味噌で和えて、胡椒をふりかけ、キュウリの刻んだものと一緒に混ぜた豪快な料理でした。

 大きな皿に山盛りで出てきて、たしか800円でした。

 安くて、ボリュームたっぷりで、ワクワクしながらいただきました。

 さて、この本枯れ節は、まず、生の鰹を捌いて乾燥させます。

 それを籠に入れて、何層にも高く積み上げられた蔵のなかに入れて火で燻しながら乾燥させていきます。

 この燻す火加減が非常に大切であり、その技法を経験のなかで取得していくのだそうで、瀬崎さんの息子さんたちも熟練の士になっていました。

 しかし、この本枯れ節の養生は、これで終わりではありません。

 乾燥した鰹を一旦取り出して外で日光浴をさせます。

 これは、鰹の表面にカビを付けさせるための措置だそうで、このカビが鰹を熟成させてくれるのです。

 そして、再び燻製にするために火を入れて、その本枯れ節が完成するのだそうです。

 なんと、丁寧で熟練の鰹節の作り方か、と感心しました。

 さすが、べネシアさんがわざわざ訪問するだけの秘宝が、ここにはあったのだとおもいました。

 そして、かのじょは、この本枯れ節を使ったすばらしい料理方法を紹介してくれました。

 それは熱々のご飯の上に、薄く削られた本枯れ節をかけ、その上に味噌も添えて一緒に食べるという料理でした。

 これは、見るからにおいしそうだと直観しました。

 その本枯れ節が、今回の第50回記念において紹介する食品です。

 1)睡眠時間の確保、2)ストレス解消、3)快眠枕、4)ほうじ茶に自然塩、5)純ココア、6)リンゴ、7)ベッドマット(「エアーウィーブ」)、8)小ネギ、9)ヤマロクの醤油、 10)ブルーベリーとブルガリアヨーグルト、11)アカメガシワ、 12)天仁茗茶「春之茶」、 13)  Barilla(パスタ)、 14)糖減茶、 15)シークヮーサー、 16)ルイボスキングティー、 17)煮大根、 18)サンテア―ジュOX、 19)どんこ、 20)   マンジェリコン、21)沖縄産ニンニク、 22)ゴーヤの浅漬け、 23)生ソバ、 24)根昆布粉末茶、 25)プーアール茶、26)玄米飯、27)チョコレート、28)玄米セロリ粥、29)ヌワラエリア紅茶、30)柚子茶、31)丹波の黒豆、32)デコポン、33)日月潭紅玉紅茶、34)半熟ゆで卵、35)まこも茶、36)フレンチロール、37)木曽紅「さわら飯切」、38)パニーニ、39)半熟ロマン、40)抹茶ミルク、41)新米、42)シャインマスカット、43)豊の香梅、44)早生の小ミカン、45)新高(梨)、46)柚子胡椒、47)柚子みつ、48)梅湯、49)柚子湯

50)本枯れ節

 早速、インターネットで、その本枯れ節について探索を始めました。

 そのキーワードは、鹿児島、本枯れ節、瀬崎さんの3つでした。

 近頃は、このようにインターネットを使えば、すぐに希望の箇所に巡り合うことができます。便利になりましたね。

 瀬崎さんが金七商店のご主人であることを見つけ、その商品群を調べてみました。

 そしたら、その鰹節に「クラシック」という名前が付いていました。

モーツアルト

 昔風の製法のことなのかな?とおもいながら、より詳しくホームページを調べていくと、なんとモーツアルトの音楽を鰹節の表面に宿ったカビたちに聞かせていたのでした。

 モーツアルトのどの曲かまでは解りませんでしたが、最近、よくモーツアルトのストリーミングをかけながら文章を認めていますので、おや、おもしろいな、とおもいました。

 多くのヒトに愛されているモーツアルトですので、同じ生き物としてのカビたちも大いに喜んでいることでしょう。

 今も、そのモーツアルトが流れています。

 私が、好んで拝聴しているのは、K515とK516の弦楽5重奏とレクエイムなどであり、とくに晩年のモーツアルトの曲はすばらしいですね。

 早速、この金七商店に本枯れ節をオンラインで注文しました。

 私が選んだ商品は、本枯れ節1㎏と削り本枯れ節2袋でした。

 これらが届いて、それを開封してみて驚いたことがありました。

 それは、きれいな鰹燻製の工場の様子を描いた絵ハガキに、私の名前が記され、その商品購入のお礼とともに、本枯れ節との付き合いをよろしくお願いいたします、と丁寧な自筆で記されていたことでした。

 「このように、お客さんを大切になさっているのか!」

 ご主人の商売の仕方を学ぶことができました。

 その気持ちが込められた本枯れ節の削ったものを、早速試食してみました。

 みごとな風味とうま味が、たちまち口の中に広がってきました。

 ここで、再び、ある種の驚きを覚えました。

ーーー たしか、この味は、どこかで?

 この話は、少々長くなりそうなので、それを含めて、この続きは、次回において語ることにしましょう(つづく)。

honnkare-1
金七商店の瀬崎さんから送付された絵ハガキ