残り3日

 寒さがやや和らいできました。

 おかげで、寒さを気にしないで過ごしやすい南国、国東の生活が戻ってきました。

 昨日は、家内が、先月以来の三度目の里帰り、彼女の母親、お祖母さんのケアのための沖縄への里帰りでした。

 そのため、どうやら、こちらでは、初めての「家内がいない大晦日と正月」を迎えることになりそうです。

 「親孝行をしようとおもっても親はなし」

 後で振り返っても、後悔先に立たずで、親孝行をできる時に、それを尽くすことが、本当の幸福であり、それまでに大切に育てていただいた感謝の気持ちを忘れてはいけません。

 沖縄戦を体験し、弟を背負って逃げていた時に機銃掃射を受けました。

 気が付くと、その弟は、弾を受けて息絶えていました。

 幼い弟が、身を盾にして助けてくれたのでした。

 「戦争は二度と起こしてはいけない。平和の知事を必ず当選させることが大切です」

 このように切々と仰られていました。

 家内の帰省に際して、大山農協の「この花ガルテン」から購入した「柚子みつ」を持って行っていただきました。

 飲み物も、なかなか普通には、飲んでくれないと聞いていたので、この柚子とアカシア蜂蜜のみごとなブレンドドリンクが一番良いのではないかとおもって、一瓶確保していたのが幸いでした。

 お婆さんは、この柚子みつをおいしくいただいてくださったそうで、その催促もあったと、家内が喜んで電話で知らせてくれました。

 「よかった!」

 若いころから、勉強好き、働き好きで、ご亭主を亡くされた後は、ご自分で沖縄蕎麦屋を営まれ、何度もおいしい沖縄そばをご馳走してくださいました。

 女手で5人の子供たちを立派に育てあげた器量の持ち主で、私にもいつもやさしく接してくださいました。

 みごとに戦前、戦中、戦後の沖縄を生き抜いてきた、やさしく人を大切にされてきた女性でした。

 切に、ご回復を念願いたします。 

「ウルトラ・パラダイムシフト2022」

 2019年、中国の武漢で発生した新型コロナウイルスは、その後世界中に蔓延しながら次々に変異を繰り返し、今や第八波までもが襲来しています。

 その感染者数は、昨日で21万人にも及び、死者も420人と過去最高を超えて、深刻さを増しています。

 なかでも、介護老人施設におけるクラスターの発生数がダントツに多く、続いて、学校、病院の順になっています。

 相変わらず、これらについての前向きで有効な政府の対策は無きに等しく、それらが、過去最高の死者数を更新し続け、世界一の記録を更新し続けています。

 厚かましいほどに、メディアに出てきて、その対処方法を述べてきたお抱えの専門家たちは、いったい何をしているのでしょうか。

 一日の死者数400人が1か月続けば、1か月で12000人の死者数になります。

 これが、何回も続けば、数万人の死者が発生することになります。

 かつて、このように多数の死者が、戦争以外において発生したことがあったでしょうか?

 このように深刻な感染死が起きているにもかかわらず、そのことに悪慣れしてしまったのでしょうか、今ではメディアにおいても、それが侵入してしまったようで、麻痺を起こしてしまっているようです。

 これらは、異常で相当に「荒んだ現象」といえますね。 

 このコロナ災禍は、世界的な景気後退のなかで発生しました。

 もともと、新自由主義の経済におけるゼロ金利政策によって、世界中にお金がじゃぶじゃぶに溢れかえっていましたが、これに新型コロナウイルス対策として、さらに資金流出がなされました。

 その総額は4000兆円ともいわれ、そのバブルをどう治めるかで、世界中の経済がきしみ始め、その崩壊による連鎖反応が起きています。 

 この金が溢れかえった顛末は、深刻なインフレーションをもたらしました。

 これを抑え込まないと大変なことになる、こうおもうようになったアメリカのFRBは、なりふり構わず、国債の金利をかってないスピードで上げ始めました。

 消費者物価指数の上昇が2%になるまで、断固として金利上昇を続けるというFRBの姿勢は、それまで世界を席巻してきた「新自由主義」に「さよなら」を告げたことを示唆していました。

 その新自由主義の顛末が、もっとも深刻に表出し始めたのが日本であり、世界中が、その付けを日本に負わせようとしているのではないでしょうか。

 異常な速度で急騰した円安、そして、さらに急減した円高、これらは、円と日銀が円がヘッジファンドによってカモにされてきた現象といえます。

 異常な円安下においては、円を安く安心して買い、それを人為的に上げさせて、その利ザヤで儲けることが平然と行われてきました。

 この間、円の番人のはずの日銀の黒田総裁は、頑なにゼロ金利政策を維持するといい続け、外国のヘッジファンドの連中に易々と知儲けさせていたのでした。

 日本の国民が苦しんでいることには一顧だにせず、ひたすらアメリカと財界には忠実に追随してきたことが、今回の異常な急激の円高転換にも具現されました。

 当然のことながら、この円高によって、だれも円を買わなくなりました。

 差し引き15~17円も高くなってしまったのですから、買う人がいなくなるのは、むしろ自然のことです。

 どうやら、当の日銀は、これに慌てたようで、金利を二倍にして0.5%にするというようなシグナルを示しました。

 不況下での輸入物価の高騰、消費者物価の上昇、そして軍事費2倍化のための増税が突如として示されるなかでの国債金利の二倍化は、さらに国民と中小企業の生活と活動をより一層困難に陥れることになるでしょう。

 さらには、2月24日にロシアがウクライナに侵攻し、大規模な戦争が今も続いています。

 1000万人を越える戦争難民が発生し、クリスマスも祝うことができない困難が広がっています。

 この戦争拡大によって、EU諸国のエネルギーと食糧問題が深刻化し、その異常な物価高騰によって庶民が苦しめられ、それに追い打ちをかけるように電気、ガスなどのエネルギー料金が値上げされ、個人の支払い能力を超える金額になりつつあります。

 このようなウルトラ級のパラダイムシフトが大規模に、連続的に発生しているなかで、これからの地球規模の課題が、より鮮明になってきました。

 その第一は、どこにも真似ができない、新たなパラダイムシフトを誘起させる新技術の創造を持続的に生起させていくことです。

 それは、GAFAMのような世界を股にかけた情報産業に委ねるのではなく、むしろ地域に根ざした技術こそに、豊かな未来性が潜んでいるのではないでしょうか。

 第二は、その地域に根ざした食糧(料)とエネルギー問題を新たに開発していく課題がますます明らかになってきたことです。

 これらは、圧倒的に多数のみなさんの生活と地域の企業を支える背骨になっていく技術ですので、この開発に大胆かつ細心の心をもって挑んでいく必要があるのではないでしょうか。  

 来る新年においては、ますますのウルトラ・パラダイムシフトが、世界中で、そしてますます急激に進行していくことが予測されますので、この2つの課題解決が、より重要になっていくでしょう(つづく)。

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植物の根の先端(マイクロスコープ画像)雲