老いの「覚悟」

 今回は、なかなかスムースに記念シリーズのテーマが決まらず、その記念の日を、かなり過ぎた状態からの開始です。

 さて、日本列島では、新型コロナウイルスが猛威を奮っています。

 一昨日は、全国で18万人が感染し、東京都をはじめとして少なくない府県が過去最高の感染者数を示していました。

 例によって、日本政府とそこに雇われた専門家集団の無策ぶり、責任回避はひどいもので、それらが、外国とは大きく異なって、恥ずかしい事態を繰り返しています。

 東京が初の3万人越え、大阪は、二日間続けての2万人超えで沖縄に至っては、過去最高の5250人でした。

 この東京、大阪、沖縄を始め過去最大になったのは35都道府県であり、まさに新型コロナウイルスが全国を覆っています。

 これによって病院が逼迫し始め、お粗末な措置による悲惨な事例が増え続けています。

 地元大分県での感染者数も過去最高の1992名でした。

 その陽性率は41%であり、かなりの高率です。

 この陽性率に関しては、大阪府の98%という、とてつもない高率が話題になっています。

 検査した人のすべてが感染者という事態は、その10倍以上の方々が感染していることを推測させるに十分であり、とんでもないことが大阪で起きているのではないでしょうか。

 大阪では、私の孫が幼稚園で感染し、それが家族にも感染して深刻な状況を迎えていて、心配しています。

 ようやく連絡が取れて電話で話をしたところ、すぐに食べることができるものがほしいとの要望もあり、家内が、メロンやジュース、お肉、お菓子などを急いで詰め込んで送ったそうです。

 これで、少しでも元気になって回復してくださることを切に念願しています。

 さて、4850回の記念シリーズのテーマは、いろいろと考え続けた後に「老いの覚悟と生き方」としました。

   その「きっかけ」は、次の2つを読み始めたことでした。

 1)『老いる覚悟』森村誠一、ベスト新書

 2)『老いの生き方』鶴見俊輔、ちくま文庫

 これらに触発されながら、私の「老いの覚悟と生き方」を考えてみることにしました。

 時は今、新型コロナウイルスの第七波が吹き荒れ、ウクライナにはロシアが侵攻、中国の最大手不動産会社の「恒大」を始めとする大手企業の破綻によるバブル経済の崩壊、スリランカの大統領の国外逃亡、日本では異常な物価高と円安・円弱の進行など、世界的規模において急激なパラダイムシフトが起こっています。

 これらの途方もない規模での深刻な問題を抱えるなかで、「老いを迎える」ことには、決して楽観できない、それなりの指向が必要ではないかと思います。

 これから、おそらく世界規模で起こるであろう、リセッション、スタグフレーション、バブル経済の破綻、食料危機、紛争の勃発と継続、株価暴落など、このような厳しい現実のなかで、今の政治権力体制と新自由主義を謳歌してきた方々は、到底持ちこたえることができずに、右往左往し、そしてやがては雲散霧消していくのではないでしょうか。

 このような破綻と悲惨のなかで、そしてウルトラ級のパラダイムシフトの下で、確実に老いていく私たちには、ある意味で普段よりは特別の覚悟と生き方の探究が求められているように思われます。

 前述の森村誠一が認めた『老いる覚悟』の執筆時の年齢は77歳でした。

 後期高齢者になった同氏が、東日本大震災を目のあたりにして、そして本格的に迫ってきた老いに立ち向かっていく「覚悟」が示されています。

 また、鶴見俊輔は、75歳の時に、2)を執筆し、その「老い」を「未知の探究」として、さまざまな人物の老い問題を比較されています。

 さて、私の場合は、来年の夏に、その後期高齢者の仲間入りを果たすことになりますので、彼らとほぼ同じころに「老い」の問題を認め始めることになります。

 この二人の「老いの探究」を、その導きの書としながら、その覚悟と生き方を探索していきたいと思います。

 ところで、私の場合は、この二人とは異なる事情が一つあります。

 それは、光マイクロバブルのことであり、これと共に老いを迎えていることです。

 私を国東の鬼に例えると、光マイクロバブルは、その金棒に相当します。

 私の老いにおいては、いかに、その金棒を振り回し、敵をなぎ倒すことができるかどうか、それも試されることになります。

 そして、弱き私を助ける光マイクロバブルであり、このコンビは、なかなかユニークで、時には優れた成果をもたらします。

 このシリーズ、おもしろく、そして、ゆかいに歩いていきましょう(つづく)。

 
toma20220719-16
大王桃太郎(緑砦館3)