夢よ、もう一度?

 経済アナリストのF氏が、おもしろいことをいっていました。

 「バブル崩壊が起こったときには、次の3つの『対応』が生まれます。

 崩壊前に儲けて、真っ先に逃げ出す人、これがプロの投資家たちであり、第1の人種です。

 二番目は、素人の投資家で危なった時に逃げ出す人々です。

 三番目は、大損をする人たちで、夢よ、もう一度と考えて、最後まですがりつく人たちです。

 さて、上記の話題の人物クロさんは、この3つのうちのどれに該当するのでしょうか?

 すでに逃げ出していないので、第1の人種ではなさそうです。

 また、危険を感じても、逃げ出すにはいかないと思っているはずですから、第二の人種でもないようです。

 消去法でいくと、その答えは、最後の人種になってしまいますね。

 さらに、Fさんは、次のようにおもしろいことをいっていました。

 「上手くいっているときには、よく喋って、どこまでも饒舌になる。しかし、一旦悪くなってしまうと、黙り込んでします」

 そういえば、なにか自慢げに「クロダ・バズーカ」とか、わけのわかならないことをいっていましたね。

 その打ち放ったバズーカの弾丸は、どこに命中したのでしょうか?

 まさか、日銀の当座預金に積み上げられた550兆円ではないでしょうね。

 そうであれば、これは世間でいう完全な「的外れ」になります。

 このバズーカで、物価上昇2%を達成してデフレを脱却すると胸を張って発言していたことは、文字通りの「饒舌」に終わりましたね。

 その深刻さにやや気づいてきたのでしょうか。

 わざわざ、アメリカに行って大学で講演しても、円安の話は、一切しなかったようですね。

 それは、都合が悪いと黙ってしまう、それと同じではありませんか?

 打ち手がなくなり、万事休す、ジャーナリストのSさんによれば、万死に値するそうですが、それをやってのけても、あなたは、未だに、夢を見ているのではないでしょうか?

 もしかしたら、もっと「夢のようなのようなこと」を夢見ようとしているのではないでしょうか?

 こうなってくると、あなたは、上記の三番目の人々の筆頭格になりそうです。

 この夢を見続けてきたのは、誰でしょうか?

 今や、その方々の正体は明らかであり、周知の事実となっています。

 それらは、大企業、富裕層、内外投資家たちであり、決して労働者や中小企業、農漁民ではありません。

 そのことは、大企業がせっせとため込んできた内部保留金466兆円もあることで明らかなことです。

 本来、このお金は、労働者や中小企業などに支払われるべきものなのです。

 クロさん、もうこれ以上の夢を見ることはできないのではないですか?

 その夢は、ますます「悪夢」に変わっていくことになりますよ(つづく)。

ch-12
チューリップ(中庭)