切り花の記憶
1990年代の終わりごろに、光マイクロバブルのことがA新聞に掲載されたことから、その読者の方が、花屋さんだったのでしょうか。
いきなり、切り花の束が送られてきたことがありました。
たしか、かなりの量の花束で、その直径は約10㎝もありました。
早速、その切り花の実験を試みたのですが、そのやり方を明確に理解していませんでした。
水槽に約100ℓの水道水を注ぎ、そこなかに小型の光マイクロバブル装置を設置し、光マイクロバブルを大量に発生させ続けました。
その様子をしばらく観察していきましたが、その切り花には少しの変化も現れませんでした。
その切り口付近をより詳しく観察すると、そこに、光マイクロバブルよりも、やや大きな気泡が密集していました。
これだと、その気泡によって水道が遮断されてしまう恐れがあるのではないか?
案の定、その切り花たちは生気を失ってしまいました。
なにもよく解らないままに試験を行ってしまうと、このようにお粗末な結果に終わってしまうという典型的な現象を招いてしまいました。
まず、きれいな深紅のバラが、その花の首を下げ、それが回復することはありませんでした。
カーネーションやアイリスも蘇生することはありませんでした。
きれいな花たちたや送付していただいた方にも真に申し訳なく、反省をいたしました。
その後、この苦い経験を何とか挽回しようと、今度は、光マイクロバブルを発生させた後の水で、同様の蘇生実験を何度か試みましたが、結果はあまり芳しいものではありませんでした。
ーーー やはり、無理なのか?
この時も、それが、なぜ難しかったのかを深く究明することはできませんでした。
「三度目の正直」とは、このようなことをいうのでしょうか。
先日、地元のスーパーに立ち寄った際に、ふと、もう一度切り花の実験を行おうと思って、白い菊の花を二輪買いました。
一方には、スコップに水道水を入れて、その一輪を差し込みました。
また、もう一方には、最近になって私が製造に凝り始めている光マイクロバブル水を注ぎました。
その実験を開始したのが5月6日でした。
そして本日が、5月31日、それ以来、25日が経過したことになります。
この観察は、次の3点についてなされました。
①水の減り具合、水の色の変化
②葉っぱの変化
③花の様子の変化
最初の変化は、①の水の減り具合でした。
水道水の方が、より顕著に減り始め、その花と茎によって活発な吸水がなされているのだろうと推察しました。
それに対して、光マイクロバブル水の方は水が減らず、ほとんど何も変化がありませんでした。
1週間を過ぎたあたりから、水道水の色変化が起こり始めました。無色透明の水道水が黄褐色に変わり始めました。
この茶褐色化は、コップの中の水がより少量になるにしたがって濃度を増していきました。
これは、水質の悪化(炭酸ガスの侵入による酸性化、酸素成分の消費に伴う酸素濃度の低下、それに伴う嫌気性微生物の発生など)と菊の茎から沁み出した劣化成分などが関係しているように思われます。
これに対して、光マイクロバブル水は、長期間静置しても、その成分に水質悪化成分が含まれていないので、しかも、その弱アルカリ化成分を含んでいることから、空気中の炭酸ガス溶出を防止する、好気性微生物が生育できる環境を保持し、嫌気性微生物の増加を防止しているのではないかと推測しています。
それでは、まず、水質悪化の様子を比較してみましょう。
この画像から、その水質悪化の違いは明らかです。
また、この画像には、茎の下部の様子が垣間見えていますが、水道水においては、茎も葉も枯れているのに対し、光マイクロバブル水の方は、未だ緑の部分が残っています。
そこで、この時の花と茎の様子の比較も示しておきましょう。
この画像から、その茎についても明確な相異があり、水道水では、そのほとんどが枯れ始めています。
しかし、花の部分では、それほどの差異が生まれていません。
なんとか、花だけでも持たせたいという力が働いているのでしょう。
ところが、その2日後には、その花においても明確な相異が生まれてきました。
その画像を示しましょう。
水道水においては、菊の花がとうとう枯れ始めていて、一方、光マイクロバブル水では、その元気な花の様子が保たれています。
これらのことから、光マイクロバブル水には、切り花を長く保持させる蘇生作用が存在していることが明らかです。
この科学的理由については、今後詳しく究明される必要があるように思われます。
そのことを気づかさせる重要な実験結果をえることができました。
それにしても、光マイクロバブル水には、みごとな延命と蘇生作用があるようですね(つづく)。
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