光マイクロバブル足浴の「おもしろさ」

 足浴水槽に入れる水量を少なくして、足のくるぶし付近までしか水を入れない、これによって意外な効能があることが、その実体験から解るようになりました。

 その第1は、すでに述べてきたように、お湯ではなく、そのお湯を怠けて入れ替えないままで使用したことから、当然のことながら「冷たい足浴」を余儀なくされたことであり、これが却ってよかったことです。

 生臭の横着が、偶には役立つこともあるものですね。

 幼い頃は、素足で毎日のように小川で遊んでいましたので、足が冷えることなど何でもないことでした。

 でも高齢者になると、足の冷えは大敵です。

 さて、その足を「くるぶし」付近までとはいえ、冷たい水のなかにいれると、その浸潤部分の足の血管が急激に収縮してしまいます。

 それは、皮膚表面は冷えても血液は冷やしてはならないという、一種の防御反応を示すからではないかと思います。

 しかし、この収縮作用が起こるなかで、光マイクロバブルが足裏の最も重要なツボである「雄泉」を光マイクロバブルで刺激するのです。

 この「光マイクロバブル刺激」とは、雄泉付近に形成されている知覚神経を刺激することを意味しています。

 東洋医学におけるツボは、血の流れやリンパの流れが滞るところであり、そこを刺激すると血やリンパの流れが盛んになっていきます。

 それらの流れが滞っている処ですので、そこを押し、刺激を与えると痛みを覚えます。

 それゆえ、「ツボを押さえる」ことが重要になりますので、そこを光マイクロバブルで刺激するのが、非常に有効になるのではないかと考えました。

 この足裏における光マイクロバブルによる知覚神経刺激の作用については、別稿において詳しく解説する必要がありますね。

 そのことを光マイクロバブル入浴において何度も試験し、それが間違いないことを確認してきました。

 そこで、この足裏の雄泉付近を光マイクロバブルで知覚神経刺激すると、どうなるのでしょうか?

 読者のみなさんも、非常に興味を覚えることでしょう。

 それを一言で表せば「ここちよい」のです。

 また、「冷え」という違和感よりも、その「ここちよさが勝る」ことから、そのまま足浴を続けようという気持ちが出てくるのです。

 その冷水で一旦収縮した血管内の血流は、その分だけ滞ることになりますが、今度は光マイクロバブルの知覚神経刺激によって、それとは反対の血流促進が、その雄泉付近で実現されていくのです。

 これは、冷水に入ったとにサウナ風呂に向かうことと共通点がありそうですね。

 おそらく、最初は、いったいどうなっているのだと、その血管たちや脳が迷ってしまうかもしれません。

 しかし、その脳が、「いやな感じ」ではなく「ここちよい」という認識のシグナルを発生させるのですから、これはプラス側に働いた証拠となるのではないでしょうか。

 一旦、その冷えによって血管が収縮しますが、それとは反対の大幅な血流促進が雄泉付近で起こるようになり、そこから、足裏にあるすべての血管に、その流れの促進を実現させていくのですから、これによって、それらの血管における血流が短期間にダイナミックな変化を余儀なくされるのです。

 これを「滞留から促進への動的変化」といってもよいでしょう。

2つめの「おもしろさ」

 いくら、冷水のなかで光マイクロバブル足浴が「ここちよい」と感じても、そ冷水の温度がさほど変わらなかったら、どうなるのでしょうか?

 当然のことながら、その足の浸潤部分はますます冷えていきます。

 そのために、違和感や嫌味はますます募っていくことでしょう。

 しかし、それらの違和感が発生するのではなく、実際は、ますます「ここちよさ」が増してくるのです。

 なぜでしょうか?

 それは、光マイクロバブルの発生によって、その冷水がより温水へと変化し始めるからです。

 みなさんは、温かいと思って風呂に入ってみて、じつは下の方が冷たいままであったという経験がおありでしょう。

 私も、これを何度も経験したことがあります。

 その時には、その冷水部分が温まるまで我慢しながら待つことにしていましたが、そ徐々に冷水部分が温まっていくと、その過程で何ともいえない「ここちよさ」を覚えたことがあるでしょう。

 その温度上昇に伴って、一旦収縮された血管がじわじわと開きはじめ、そこに血液がより多く流れ始めることによって「ここちよさ」が増していったからではないかと思われます。

 ここで重要なことして、前述のように、光マイクロバブル足浴における注水量を、足のくるぶし付近までと極端に少なくしたことを思い出しましょう。

 じつは、その容量を少なくしたことが幸いだったのです。

 やかんに少量の水をいれると、すぐに沸きますよね。

 それと同じことで、足浴水量を極端に少なくしたことで、その水が急速に温度上昇を始めたのです。

 今度、その温度計測をしてみようと思いますが、これが2つめの「おもしろさ」といってよいでしょう。

 ヒーターなしでも光マイクロバブルの発生のみでも十分に温度上昇が可能であり、それによって足の浸潤部分における毛細血管の血流促進が増加していくのです。

 しかも、この「おもしろさ」には、足裏にはたくさんの毛細血管が張り巡らされていて、それらにおいて一斉に光マイクロバブルの血流促進が起こることが加わります。

 そのことは、足裏の下から2、3㎝までのところが真っ赤に変わることで簡単に見極めることができます。

 冷水の容量を少なくしたことで容易に水温上昇を可能にさせた、しかも、その足裏の雄泉刺激を行い、足全体への効果を波及させた、さらには足裏全体の毛細血管の大幅な血流促進を実現させたこと、これらは理に適っており、特筆に値することではないでしょうか。

 これらは、私にとって、「おもしろい」ことであり、そして真に「ゆかいな」ことですので、ますます、この光マイクロバブル足浴を愛用するようになりました。

 さて、次回は、その足浴がもたらした作用効果について、とくに足の「冷えとシビレ」ほかについてより詳しく分け入ることにしましょう。

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 シラン

 つづく)