Kさんからの贈り物 
  
 先日、長野県のKさんから素敵な贈り物が届きました。

 信州伊那谷産の「市田柿」です。

 これは有名な干し柿だそうで、秋の収穫後に干し柿にして、伊那谷の冷たい霧の中で静置されることで、その甘さが増すのだと聞かされています。

 真っ白い粉状のものが噴き出し、見た目も大変優雅な干し柿です。

 これを毎日1個ずついただくのが、最近の私の楽しみのひとつです。

 これをいただきながら、午後3時のお茶タイムをゆったりと過ごすことで、寛ぎの時間をゆかいに過ごすことができます。

 さて、この送り主はKさんでした。

 かれとは、光マイクロバブルで意気投合した仲といえ、本ブログについても熱心に読んでおられ、その内容が気に入られると必ず電話をくださる方でもあります。

 そのかれから、地元にある公園の池の浄化法を尋ねられ、その浄化プランを提示しておきました。

 周知のように、池の浄化に関しては、それを行った方がよいことが理解できても、それに十分な予算を投入することができない、人手を供給することができないという話になり、どこでも、そのプランが行き詰ってしまうということが少なくありません。

 簡単で、安価な水質浄化法というのは、意外に難しく、私も、それを見出すのにかなりの時間を要しました。

 その難しい理由は、その池に植物プランクトンが常時発生し、それを常に上回る水質浄化能力を確保できる水質浄化法が確立されていないことにあります。

 しかも、ほとんどの池や湖沼は、濃い汚れではなく、薄い汚れであることから、それを効率よく除去できるようにするのは、相当に優れたアイデアが必要なのです。

 簡単そうで、じつは難しい、それを金のかからない方法で実現するアイデア、ここに到達するには、それらを乗り越えるアイデアのブレイクスルーが求められたのでした。

 そこで、私がたどり着いたのは、光マイクロバブルで直接植物プランクトンを撃破することではなく、それで、まず、水生植物を育て、その植物の根に、そのプランクトンを吸収させるというアイデアでした。

 これですと、光マイクロバブル発生装置の数を少なくしても、その水生植物が多く育てばよいわけで、それが可能なことを実証したのが、T高専の池で実施したホテイアオイ実験でした。

 ホテイアオイは、かつて水質浄化実験に適用されようとした時期もありましたが、それが枯れるために、その後始末が厄介になって、むしろ水質を悪化させるというものとして理解されるようになりました。

 そのため、これを有効に利用とする試みは、ほとんどなくなりました。

 そこで、私が考えたことは、そのホテイアオイを巨大化させて、その根に効率よく植物プランクトンを吸収させることで、その除去を行うことでした。

 同時に、光マイクロバブルの空気成分である窒素を水中で溶解させ、それも根に吸収させてホテイアオイの成長に役立てる、この一挙両得を実現させました。

 また、その成長したホテイアオイは、きちんと制約された水域で育てることにすれば、その回収も簡単にできますので、それが池全体を覆って回収できなくなるということはありえません。

 いわば、この光マイクロバブルによる窒素固定法は、それがより先端的だったせいでしょうか、それほどに普及してはいません。

 未だ、それを実施していくには、少し、その時において早すぎたのでしょう。

 そう思って、時が少し過ぎていくのを待つことも、悪くはないのではないかと思います。

DSC_0083 (2)
市田柿


 そんな水質浄化にかかわってKさんとやり取りを行ったことで、このお礼として市田柿が贈られてきたのだと思います。

 私の方からは、その「お返し」として甘くておいしい、しかしやや小ぶりでしたがミカンと「塩炒りピーナッツ」を送っておきました。

 そんなわけで、Kさん、ありがとうございました。

 1日1個でいただき、ようやく食べ終わりました。
  
 (つづく)