アンパンマンの車
我が家に、しらたまちゃんらが使った遊具がいくつか残っています。
その一つが、アンパンマンの車です。
これが、いつのまにか私の書斎(第2研究室)の隅に置かれていました。
きっと、私の旧書斎にあったのを、こちらに持ってきていたのだと思います。
それをユッツが見つけ、荷物が置かれているところをかいくぐっていき、その車に座って前に進めようとしていました。
しかし、周囲には山と積まれた書類等がありますので、その車は少しも動けませんでした。
そこで、その車を取り出し、廊下に出してやったところ、ユッツが大喜びし、どんどん足を動かして前に進み始めました。
そのルートは、書斎→寝室→脱衣場→リビング、そして玄関に向かいました。
きっと、外に出たいのであろうと思って、家内が家の前に導きました。
自分の足を動かして前に進むことができるようになり、そのことがうれしかったのでしょう。
その車遊びの途中でパパを見つけました。
「パパ、パパ」といいながら、近づいていこうとしましたが、ハンドル操作が上手く行かずに、すぐに左に反れてしまいます。
何度も車の位置を元に戻しても、同じように反れていきました。
ハンドルを右に切って、パパに近づくという操作をするまでの上達には至っていませんでした。
おそらく、このように左に反れてしまう車に乗った経験がなかったからではないかと思いました。
この時ユッツは、パパに自分を見てもらいながら車を進めたかったのだと思います。
何度も、反れた後に振り返って、パパが見ているかどうかを確かめていました。
場所的には、反れて行っても、それを感情で結びつけようとすることは、ヒトとして非常に大切な行為といえます。
ユッツにとってみれば、パパにずっと見ていてもらいたいという気持ちがあっても、それが思うようならずに、進めば進むほどに反れてしまう、それでもパパが見ているかどうかを確かめようとして振り返る、この行為こそが重要であり、そこに親子の感情の触れ合いが存在しているのだと思います。
これは、ユッツがより成長してきた証でもあり、人間らしい情緒が形成されてきたことを示しています。
言葉の問題では、単語のみを発せしていた段階から、さらに進歩して同時に二語を発するようになりました。
台所に比較的大きな鯛を6枚並べたところを見せると、
「たいたい、いっぱい」
といって喜んでいました。
徐々に人間的成長を遂げていますね。
きれいな瞳のユッツ
(つづく)
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