第3段階:上記の成果を踏まえ、次の段階における課題が以下のように検討されました。
1)商品モデルに近い装置モデルを考案する。
2)上記の基本原理を踏まえ、次の具体的改善を試みる。
①小型化を図る。
②水質浄化能力を飛躍的に高める。
③操作性に優れ、各種規模の容量に対応可能である。
(以上は、前回の記事です)
①については、小型の水中ポンプを見出し、それによって光マイクロバブルを十分に発生させることが重要でした。
幸いにも、これによって小型化が可能になり、これを軸にしてコンパクト化にも努めました。
この開発において②が最大の問題であり、これを光マイクロバブル技術の巧みな適用によって可能にすることが求められていたことでした。
このキー・ポイントは、きめ細かい光マイクロバブルを発生させて、それに汚れ成分を吸着させて効率よく分別させることにあります。
しかし、それを可能にさせるための難問は、光マイクロバブルの発生量が、処理する汚水よりも圧倒的に少ないということにありました。
これを実現させるために、いかに知恵を絞り、工夫を施すかの問題がありました。
③においては、まず、②における水質浄化効率をいかに高めるかが問題になります。
より具体的には、次の課題があります。
1)従来の装置と比較して、より優れた浄化効率を発揮できる。
2)これまで不可能だった水質浄化能力を、どこまで発揮できるかを明らかにする。
これには、浄化の対象とする水質が、非常に低濃度の汚水であるか、あるいは、逆に高濃度の汚水であるかの2つの場合があり、それぞれに有効な浄化能力を発揮できるか、という問題があります。
前者においては、大容量の汚水処理に有効であり、後者においては、小容量における汚水処理能力の問題と関係しています。
これらの問題を、これからの実験において究明し、その定量評価を行っていく予定です。
また、操作性に優れ、省エネ運転を可能にする工夫も重要になるでしょう。
以上のことを考慮すると、これからもかなりの量の実験時間が必要であり、ここは、それらを着実に究明していくことが求められているように思われます。
この究明を楽しみにして、ゆかいに進めていきたいですね(つづく)。
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