今日の記事のテーマは、ワンちゃんの皮膚の問題です。

 一般に、その皮膚は、身体中が毛に覆われていますので非常に薄く弱いといわれています。

 ヒトの場合は、ほとんど体毛がありませんので、それだけ外気や風雨にさらされますので、自然に丈夫になっています。

 被毛があるゆえに、薄くて弱い、だから、それを大切にケアすることが重要になります。

 松林さんは、次のような比較をなさっています。

 「犬の表皮の厚みは3~5層、人は15層と、皮膚は薄いため多くの 被毛に被われている」

 これを踏まえ、ワンちゃんとヒトにおける皮膚の特徴を簡単に示しておきましょう。

 ①皮膚の厚み

 ワンちゃんの皮膚の厚みはヒトの1/3しかなく、乾燥や刺激などに弱い。これに対し、ヒトは厚くて丈夫である。

 ②汗腺

 ワンチャンにはエクリン汗腺がなく、高体温時の体温調節ができない。

 一方、ヒトの身体には、この汗腺が多数あり、汗をかくことで体温調節が可能である。

 一方、もう一つの汗腺であるアポクリン汗腺は、ワンちゃんの全身に分布しており、皮脂と共に分泌されています。

 この汗腺からの汗は、分泌後に細菌によって分解され、犬特有の臭いの原因となります。

 また、ヒトにおいては、脇の下の下部にだけ、この汗腺が存在し、腋臭(わきが)の原因となっています。

 さらに、ワンちゃんの皮膚の水素イオン濃度(pH)は、中性か弱アルカリ性であり(pH6.5~7.2)、ヒトはpH4.5~5.2だといわれています。

 角質のターンオーバーは、ワンチャンで3週間、ヒトで4週間であり、これも約1週間の違いがあります。

 このように、ワンちゃんとヒトでは、その皮膚の特徴が大きく異なっていますので、そのことをよく考慮して、それぞれにふさわしい洗浄とケアの方法を適用する必要があります。

 このなかで、とくに注目すべきは、ワンちゃんにおいてアポクリン汗腺が全身にあり、その分泌物によって細菌が増殖し、その活動によって分解され、ワンちゃん特有の臭いが発生することです。

 これは、ヒトの「腋臭」が、ワンちゃんの全身にあるようなもので、この洗浄と脱臭を完璧に行うことが重要だと考えられています。

 また、皮膚が弱く、高温多湿の日本の気候に合わず、おまけにヒトのような体温調節ができないことも、洋犬にとってはかなりの難題になっています。

 それらをまとめて、次に示します。

 ①被毛と同時に皮膚もきれいに洗浄しなければならない。

 ②皮膚は弱く、その洗浄においては、皮膚のケアをする必要がある。

 ③脂質とタンパク質の分泌物によって固有の細菌が発生し、その分解によって臭気が発生することから、その細菌と臭気を取り除く必要がある。                  
 これらの問題に、光マイクロバブルと光マイクロバブル水によるマイクロバブルフォーム洗浄、温浴は、どのように適用されるのでしょうか?

 次回は、そのより詳しい解説を行いましょう(つづく)。
 
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   マイクロバブルフォーム