内孫のユッツは、生まれて9カ月めを迎えています。

 最近は、毎日のようにユッツと触れ合うことができるようになり、豊かで楽しい時を過ごしています。

 その触れ合いのなかでユッツの成長ぶりを見出しては、家内と共に喜び合っています。

 その第1は、ますます絵本の読み聞かせを喜ぶようになったことです。

 絵本を置いているキャリアー台に近づくと必ず絵本をじっと見つめるようになりました。

 お気に入りの「バーバパパ」を読み聞かせると、必ず、開かれた絵本の左右のページを交互にじっと見つめています。

 時々、私が、その様子を眺めているのも気になるらしく、私の方をしばらく見つめた後に、再び絵本に目を向けています。

 また、最近は、両手でページをめくるのも好きになりました。

 第2は、絵本を読み終えた後に、偶々絵本を足元に置いてみたときに、その絵本の表紙に書かれていたネズミの主人公をめがけて、どたばたと足で蹴り始めたことでした。

 今の段階においては、手よりも足の方が敏感に、素早く動かすことができますので、脳からの指令によって、この足蹴で動作を表現することができたのでしょう。

 以来、足元に絵本を置くと、この交互の足蹴りが得意になり、私どもも、これを、頭と足の体操としてよく運動させることにしました。

 ユッツも生れたもので、勢いよく蹴り、ポンポンと音を出して、これを何度も繰り返しています。

 3つめは、「もう1回」を教え始めたことです。

 この先輩は、しらたまちゃんであり、その方式を、次のように伝授した経験がありました。

 それは、家内と一緒に、私は、脇を抱え、家内は足を持って、左右に揺らして「ブーラン、ブーラン、ブーランコ」といいながら、最後に抱き上げるという動作を繰り返して行います。

 この抱き上げた瞬間にユッツは表情を崩し、喜びの表情を示しますので、その表情を見て、それを繰り返すかどうかを決めていました。

 また、それが終わった後に、必ず「もう1回?」といって、それを繰り返すかを尋ねていました。

 「もう1回?」

 こう尋ねながら、右手の人差し指を上に上げさせて、その動作で示させるという一種の体現を促していきました。

 この1カ月、この運動を繰り返してきましたが、ユッツの反応はなく、「またダメだった」の結果でした。

 それでも、「まだ、脳の発達がなされていないので、このような無反応のままなのであろう」と思っていました。

 おそらく、今度も、手と指の方は、同じく無反応であろうと思って、家内と一緒に、昨日も、この「ブーラン」を行ってみました。
 
 ところが、そうではありませんでした。

 終わった後に、「もう1回?」と尋ねると、右手を上げるようになり、しかも人差し指が少し上に擡げていました。

 これには、私どもも吃驚で、もちろん大喜びでした。

 ウソのような光景でしたので、5回、6回と試してみましたが、いずれも同じ動作を繰り返すではありませんか。

ーーー これは間違いない。すごいことが起きた!

 ささやかで、小さな動作に関する出来事ですが、ヒトは、このようにして動作を覚えていくのかと驚き、思い知らされました。

 わずか8カ月で絵本を好んで見るようになり、読み聞かせを喜ぶようになったこともすばらしいことですが、今度の「もう1回」の動作ができたことは、より高次の脳の発達がなされたことを意味し、その成長ぶりを確かめることができました。

 こうして、日に日に新しい動作を覚え、人間らしくなっていくユッツを観ながら触れ合う、これは真にゆかいで、励まされますね。

 写真は、ユッツの特異なポーズであり、手足を持ち上げて、まるで空を飛んでいるのかを思い起こさせるポーズです。

 この得意が表情によく現れていますね(つづく)。

yututu
ユッツの得意ポーズ