一昨日、第46回マイクロバブル研究会が開催されました。

 最初にS研究会員から、この春以来取り組んできた栽培実験の経過報告がなされました。

今年で4年目に入り、その取り組みも本格化してきました。

 今年は、光マイクロバブル在る無しで合計3つのパターンにおいて比較がなされており、早くも光マイクロバブルの優位性が明らかになっています。

 この結果について、みなさんで議論を行いました。

 そのなかで、さまざまな意見も出され、とくに今回は、同じような栽培実験を行っているMさんからも重要な指摘がありました。

 この様子だと今年も豊作が期待できそうで楽しみです。

 次に、O会員から、沖縄に関する報告がなされました。

 昨年の夏から、沖縄における中規模野菜工場の導入・観察が続いています。

 この様子が、スライドで紹介されました。

 また、この成果を踏まえての第二期工事の計画も示されました。

 昨年の冬は、沖縄に他県からどっとレタスが輸入されたそうで、そのために値崩れが起きていました。

 今は、そのレタスがほとんどなくなり、これから夏に向かっては、レタスが枯渇するようになるそうで、いよいよ、この植物工場が本領を発揮される時期が来るとのことでした。

 なお、この視察は、外国企業の方と一緒になされ、そことの話も進展しているとのことでした。

 これは、沖縄よりも、さらに南に下ることを意味しています。

 その際、必然的にぶっつかる問題が高温障害に伴う発育不良です。

 高温障害とは、気温が25℃以上になると、植物の成長が停止され、最後には枯れてしまう現象のことです。

 すでに、この沖縄でのハウス内気温は40℃近くになっていました。

 また、昨年夏は最高で50℃にもなっていたそうで、この厳しい環境下での栽培を余儀なくされましたが、この難題をさまざまな工夫で克服することができました。

 今年は、その障害を克服する検証を継続して行うことになり、その成果を踏まえて、その南下作戦を展開することになるでしょう。

 ところで、この報告を聞きながら、私の脳裏に浮かんできたことがありました。

 それは、ハウスのなかが40~50℃になっても、萎れず、元気の育つという事実を踏まえて、そこには独特のメカニズムがあるのではないか、と思いをめぐらしたことでした。

 そのメカニズムとは何か。

 これについては、2つのある体験が脳裏を過りました。

ーーー もしかして、あの体験が関係あるのではないか?

 その第1は、自分で野菜を育てて見て、その野菜に触れ合った際の感触でした。

 五感をフル活用して、その時は、「なぜだろう」と思ったままでしたが、その時は、ふしぎで驚きを覚えたことが記憶のなかに鮮明に刻み込まれています。

 もう一つは、先日、企業の方が来られたときに見出した現象であり、これも真にふしぎでした。

 光マイクロバブルの場合、いつもそうですが、このような体験的出来事が、最初は点状に存在し、それらが、ある時に繋がって線状になっていくことがあります。

ーーー この点から線への認識の発展が繋がった。そうか、そうだったのか!

 この研究会の報告を聞いて、思いを新たにすることができました。

 アイデアは、人との話し合いの中で浮かんでくる、その典型的な時間のなかでの出来事でした。

 こうして、新たな「光マイクロバブル仮説」が生まれることになりました。

 これから、この仮説の検証過程に分け入ることになりますが、それが進むと、重要な光マイクロバブルの科学的構築が、また一つ可能になるでしょう。

 この認識の到達ができたのですから、今回の研究会は、私にとっても大変貴重なイベントとなりました。

 小さな研究会ですが、こうして人と揉まれ、刺激し合うことによって、新たな芽生えを得ていく作業は、ゆかい、そのものです(つづく)。

mori
向陽台の森(空の向こうは豊後灘)