このシリーズを本格的に開始するにあたり、まずは、用語の解説をしておきましょう。

 「光マイクロバブル」は、自ら収縮する直径が1~65㎛の気泡のことです。

 「マイクロバブルフォーム」は、シャンプー液(界面活性材を含む液体)を含む液体中において光マイクロバブルを発生させた際に生じるシャンプー泡(フォーム)のことです。

 ですから、その液体においてシャンプー液を含むか含まないかによって、その泡の様子(直径と発生量)が大きく異なりますので、それらを考慮して、「マイクロバブルフォーム」という用語が新たに定義されました。

 因みに、「マイクロバブルフォーム」は(株)ナノプラネットが取得済みの商標登録でもあります。

 本シリーズでは、これらの用語法に基づいて、それらの相互関係を詳しく解明していくことにしましょう。 

 さて、その開始にあたって、最初にトリマーのみなさんが、私どもに依頼してくる最近の特徴を紹介します。

 その第1は、口コミによる流布がかなり広まっていることです。

 それは、知り合い店で使用していたのを見ていて紹介された、以前に勤めていた店で使用していたので、その良さがわかっていた、今度、独立して自分で開業するので、その時に導入したいなどの事例が増えていることです。

 このような要望が増えてきていますので、「光マイクロバブルP4((株)ナノプラネット)」の「デモ機を利用したい」という依頼があった際には、こちらも丁寧に対応して、次のように質問することにしています。

 デモ機依頼に至った経緯や理由、何をデモ機で確かめたいのか、さらには、期待されることなどを尋ねることにしています。

 また、その際に、マイクロバブルフォームの洗浄・温浴法の特徴についても詳しく解説することにしています。

 つい先ほども、新たに購入されたトリマーの方から、「白い泡が出てこないのだけど、これでよいのでしょうか」という電話での質問がありました。

 これについては、次のように回答しておきました。

 「それは、光マイクロバブルが小さいから見えなのですよ!

 白い泡は、比較的大きなサイズの泡ですので、泡の直径でいうと60㎛前後であり、このように大きな泡が白く見えるのですよ。

 もし光マイクロバブルを目で見てみたいというのであれば、部屋を暗くして、懐中電灯で光を当てて見てください。そうしたらよく見えますよ。

 それから、光マイクロバブルの大きさは、そのような白い泡の約半分のサイズのものが大半であり、その発生直後から小さくなっていく泡ですので、さらに見えにくくなります。

 あまりにも小さくなって最後には見えなくなる、これが光マイクロバブルの重要な特徴です。

 しかし、見えなくなるといっても、泡の性質は非常にすばらしいものですから、ご安心ください。

 もともと泡が小さいということは、その表面張力が大きいということです。

 表面張力が大きくなると、汚れを吸着しやすくなりますので、被毛に付着した汚れを落としやすくなります。

 通常の泡と比較しますと、この光マイクロバブルのサイズは約10分の1ですので、それを表面張力で比較しますと、その大きさの差は約100倍になります。

 ですから、マイクロバブルフォーム洗浄法は、これまでの洗浄法と比較して約100倍の洗浄力を有しています」

 こう説明すると、そのトリマーの方はすっかり安心されたようでした。

 「ところで、この度、光マイクロバブルP4の洗浄を始められて、その結果はいかがですか。よく汚れが落ちますか?」

 「非常によく落ちます。仕上がりもいいです」

 「そうですか、それはよかったですね。ところで、マイクロバブルフォーム洗浄をどのようになされていますか」

 「はい、まだ慣れていませんが、操作手順にしたがって洗っています。マイクロバブルフォームを動かして、上から流すだけでよいのですよね」

 「そうです。これまで指を使ってゴシゴシ揉みながら泡立てていた方法ではなく、ただ上からマイクロバブルフォームを丁寧にかけ流すだけでよいのです」

 「その通りにやっています」

 「それで十分に汚れが落ちます。先ほど、汚れが落ちてきれいになると仰られていましたが・・・」

 「はい、よく落ちます」

 「それから、仕上がりはいかがですか。しっとり、ふわふわの仕上がりになgっていますか?」

 「はい、なっています」

 「しっとりとは、被毛のなかに水分が入って行くことで生まれる現象です。被毛を洗っているときに、被毛を重く感じることがありましたか?」

 「はい、あります。重いと感じていました」

 「それは、被毛のなかに水分が入っていって重くなった証拠です。

 被毛が水分を含むと柔らかくなり、弾力が出てきます。

 そしてマイクロバブルフォームで汚れが落ちると、被毛のすすぎが簡単になり、乾燥時間も半減します。

 そのために、被毛のなかはしっとり、外は『ふわふわ』になります」

 「なんとなく、わかります。同じような仕上がりを実感できています。

 汚れがひどいワンちゃんの場合は、どうしたらよいのですか?二度洗浄をおこなうのですか?」

 「いろいろなやり方がありますが、あるトリマーの方法を紹介しましょう。

 それは、剛毛で大きなワンチャンの場合です。

 まず、光マイクロバブルで温浴だけを行います。

 その後に、シャンプーを入れてマイクロバブルフォーム洗浄を行うとよく汚れが落ちたとと聞いています。

 一度、このやり方を試されてください。シャンプーを使って二度洗浄するまでには至らない方法が多いようです」

 しばらく、このようなやり取りを行い、このトリマーの方は、その理解が進展し、すっかり納得されたようでした。

 「また、質問がありましたら、何でも遠慮なくお申し出ください」

 私どもは、単にペットの洗浄装置を販売しているのではありません。

 上記の方のように、マイクロバブルフォームの洗浄・温浴法について「よく知りたい」、「理解したい」という方々に対しては、その説明を丁寧に行い、それを飼い主さんにも解説して納得していただくようにしたいと思っています。

 また、トリマーの方々に、マイクロバブルフォーム洗浄・温浴法という新たな方法を身に付けていただき、それで生計を発展させていただきたいとも思っていますので、その支援をどこまでもやり抜くことを覚悟しています。

 若い女性が自立して職業を成り立たせることは、非常に難しい世の中ですので、「光マイクロバブルP4」を使用することで、マイクロバブルフォーム洗浄・温浴法をマスターされ、トリマーとしての仕事を充実発展させていただきたいのです。

 そのために、従来の洗浄、温浴装置と比較して抜群の洗浄力と温浴力を有する商品を開発し、しかも、従来の商品の価格よりも3倍以下の低価格で世に送り出すことにしたのです。

 これは、日本のトリマー業界の底上げと高度な発展を願ってのことでもあります。

 おかげさまで、少なくないトリマーのみなさまに、本マイクロバブルフォーム洗浄・温浴法がよく理解されるようになり、その良さが口コミで徐々に広がっています。

 もうしばらくすると、この広がりは「燎原の火」のようになっていくのではないかと想像しています(つづく)。

sibarakuwann
  光マイクロバブルフォーム洗浄温浴開始を開始してしばらくのワンちゃん
(眼つきが変わって、トリマーの方をよく見るようになっています。これは、トリマーを観ることによって安心したいという愛情表現のひとつといえます。これについては、後述において詳しく解説する予定です。トリマーはTM氏、撮影は、大成由音氏)