昨日は、上蓋の下の水中で育っていたクレソンの葉がついた茎(枝と行った方がよいかもしれない)の採取の話をしました。

 それが予想以上にたくさん生えていましたので吃驚したことを報告しました。

 本日は、そのほぼすべてを採取しました。その数は、全部で30本、これに新たに枝落としをした約50本を加えると約80本になりました。

 最初は25本ですから、その倍は50本、この50本の倍は100本ですから、80本は、その倍の倍、すなわち「倍々」の数に近づいてきたと行ってもよいでしょう。

 そのなかには、早くも小さな根が出始めたものもありましたので、それを改めて上蓋に溝を切り込んだ移植板に植え直しました。

 この溝には、その一列で約100本は植え込めるでしょうから、まだまだかなりの余地が存在しています。

 今後、この「倍々」から「倍々の倍」、すなわち200本をめざして順次、その移植を試みることにしましょう。

 こうなると緑砦館は、ちょっとした「光マイクロバブルクレソン館」になっていきそうですが、そうなっていくのであれば小さくない問題が出現してきます。

 なぜなら、ある程度成長を遂げたクレソンの苗を200株も移植するスペースを確保しなければならないからです。

 現在、移植している細溝の水槽は、小さい苗用ですから、今の段階の育成は可能ですが、それらが成長すると当然のことながら、そこが狭すぎて互いの成長に影響を与えてしまうことになります。

 こうなると、以下の方法を検討する必要があります。

 ①GFH3以外のGFH1と2で移植場所を探す。

 おそらく、これで約100株は確保できるかもしれません。

 ②GFH3内に新しい水路を設ける。

 すでに、その水路づくりが開始されていますが、今のペースでは、クレソンの苗の成長の方がはるかに早いでしょう。

 とすれば、この水路の新設を急ぐしかありませんが、これには、私以外のスタッフのみなさんの協力が不可欠です。

 そのために、この格別のおいしさを有するクレソンを大いに試食していただき、その理解を深め、親しみを抱いていただく必要がありますね。

 思わぬところから、このクレソン物語が進展し始めました。

 こうして、その展開を認めているうちに、これは何かに似ているなという思いが湧いてきました。

 もしかしたら読者のみなさまも気づかれているかもしれませんが、それは「わらしべ長者」の話です。

 ある貧乏に喘いでいた侍の若者が、ある寺院を訪ね、観音様を拝観し、その夜に観音様の夢を見て、「この寺院を出た時に最初につかんだものを大切にせよ」という「お告げ」をいただきました。

 かれは、その寺院の門を出る時に敷居につまづいて転んでしまいます。

 その時に、思わずつかんでいたのがわずかな藁(わら)でした。

 この物語は、この藁に端を発し、次々に展開していきます。

 これをそうさせたのは、観音さまの「お告げ」を守った彼の「固い信心」と、その機転にる「速断即決」でした。

 これに因めば、昨年の12月30日に道の駅に行って、2袋しか残っていなかったクレソンの一袋を100円で買ったことが、転んで藁を掴んだことに相当するのかもしれません。

 これを倍に、そして倍々に、さらには、倍々の倍にする、これは、藁の先に結んだハエと取り換えたミカンに相当することなのかもしれません。

 それでは、ミカンと取り換えた「白い反物」は、私の場合、いったい何になるのでしょうか?

 これは、想像するだけで、なんだかワクワクしますね。

 みなさんは、それは何だと思われますか?

 緑砦館クレソン物語、いよいよ、おもしろくなってきました(つづく)。


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              よく成長してきたクレソンの葉