昨日までの厳寒から一転して本日は、温かく、昼からは13℃にもなっていました。

 当然のことながら、こんなに温かいと、緑砦館のなかは、ぽかぽかの春を通り過ぎて夏に近くなっていました。

 このなかで、シャツ1枚になって、昨日持ち込んだ材木や資材などを片付けて一汗をかきました。

 しかし、それでも厚くなって、半そでのTシャツに着替えて、さらに作業を続けました。

 緑に触れながら、緑を育てる作業で汗をかく、これは健康そのものの生活といえそうです。

 緑砦館を造ったことで、このような生活を味わうことができるようになり、喜んでいます。

 これから、寒い日は春の陽気の、そして寒さが和らいだ日は初夏のような緑砦館に、長い間いることで、健康を改善していく、これは、じつに「すばらしきことではないか」と思います。

 しかも、それを、植物の大きな成長とともにヒトと植物の本来的な交際を体験できるのですから、「これ以上のものはなかなかない」のではないかと思っています。

 今の私どもがやることですから、一度に大きな仕事を行うことはできません。

 コツコツと、やれるところから始め、それを積み重ねていく、これが、その今のスタイルです。

 昨年末、最初に小型装置を4つ整備し、それを稼働させ、常時運転できるようにしました。

 年末年始を経て、徐々に緑砦館ハウスの特徴が明らかになり、水路を2つ導入しました。

 その一つは、100年以上も続いてきた地元の特産ですが、絶滅の危機に瀕している植物を根から育てること、そして、二つ目は、通常の野菜の栽培をめざすことにしました。

 ここまでは、文字通りの「手作り的装置」であり、本格的な栽培装置ではありませんでした。

 最近になって、その装置の設計が本格的に始まりました。

 これには、これまでのGFH1と2で用いた装置、そしてK市において制作した小規模野菜工場(25㎡)において製作した栽培水路の技術の粋を集中的に適用する予定です。

 その水路の長さは、10m近くありますし、それが何レーンか並びますので、それができるとちょっとしたものになりそうです。

 これから、これらの装置を徐々に製作、組み立てていくことになりますので、一汗、二汗もかくことになるでしょう。

 この過程は、私が20歳台後半にT高専に赴任し、空ぽだった実験室に装置を入れていったことによく似ています。

 私の青春時代は、この実験室づくりとともにあったことから、その時の苦しくもあり、楽しかったことをしみじみと思い出しながら作業に勤しんでいます。

 今は、まだわずかな緑の空間ですが、ここに緑が溢れるようになると、おそらく、その緑が主役となり、その緑のオアシスのなかに身を沈め、ますます、ここで生活する時間を増やしていくことになるでしょう。

 そして、そのうち、この緑のなかで真っ先に「心の砦」が構築されていくでしょうから、それが、どんな砦になるのか、そのことを考えていると、なんだかワクワクします。

 この砦を大成研究所の看板のひとつにできるとよいですね(つづく)。

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ホーレンソーの発芽(露地栽培)