⑩下駄箱収納
 
 緑砦館の建設においては、将来の車イス生活を想定して、ユニバーサルデザインを徹底して行うことにしましたが、その実現を図るのはなかなか容易なことではなく、どこかに問題が発生してしまいます。

 一方で、今回の緑砦館の内部には、備え付けのオリジナル家具よりは、IKEAの北欧家具を中心にした既製品を上手く配備する方法を工夫した方がよいということで家族の意見が一致しました。

 この上記の2つの考えがぶっつかり合ったのが、下駄箱の収納スペースづくりでした。

 すでに、玄関に上がる段差をなくすプランについては紹介してきましたが、その玄関フロアから緩やかなスロープの上を車イスで降りていくとしましょう。

 その突き当りが下駄箱前の平らなスペースであり、ここで車イスの方向転換を行い、玄関戸を開いて外に出るようになります。

 その折、既製品の下駄箱を、玄関の開け閉めにおいて、支障が起きないように収納できるかどうかが問題になりました。

 当初の設計図の通りでは、明らかに、その下駄箱の端がかなりはみ出てしまい、玄関の出入りに差し障る恐れが出てきました。

 最悪の場合、下駄箱の奥を切断して短くしなければならないという案も出てきて、何とかよい方法はないかと、その解決のための話し合いを行い、よい知恵を出し合うことになりました。

 まずは、その収納スペースを写真で示しておきましょう。

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下駄箱収納スペース

 下部のコンクリート基礎の上端から、上部の横板の下までが下駄箱収納スペースです。

 このコンクリート基礎の上端まで、地盤が上げられ、タイルが付設されることになっています。

 上部の横板の上に3本の縦板がありますが、当初は、これが下まであって、その空間に断熱材を入れて、断熱石膏ボードを貼る予定でした。

 しかし、これでは、下駄箱を収納するスペースがなく、下駄箱が手前に約8㎝出てしまうことになります。

 ここで大工のUさんがよいアイデアを出してくださいました。

 その案とは、外壁パネルを使用せず、縦方向の板材も途中まで歳、断熱材、石膏ボードの代わりとして、やや厚めの板材を敷設することでした。

 おかげで奥行きが広くなり、既製品の下駄箱がすっぽりと入り、結果的に余分なでっぱりは出てこないことになり、その下駄箱が断熱材としても使用できることになりました。

 下駄箱の奥の部分も、なんとか切らなくて済み、万々歳ということになりました。

 ここに、やや大きめの下駄箱が2つ、仲良く並ぶことになり、玄関ユニバーサルデザインが実現されることになりました。

 
この下駄箱の下部には脚が付いていて、その下はタイル貼りになりますので、汚れた場合には、水を流しながらの清掃も可能になります。

 因みに、この玄関ドアには網戸も敷設されているようで、南からの涼しい風を吹きこませることができるでしょう。

 せっかくですから、その玄関先の様子も示しておきましょう。

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玄関先

 まもなく、この外壁塗りが行われ、玄関先から道路までのスロープづくりのために、この部分の足場の解体が始まる予定です。

 この玄関が完成すると、ここに入って左に曲がると、大成研究所に向かうことになります。

 そこに至る廊下においては、私の大切な写真パネル、絵画、光マイクロバブルに関するパネルなどを展示し、ちょっとしたミニギャラリーを設ける予定です。

 外には、一切の看板を設けません。

 中に入ってからの展示で訪問者に喜んでいただきたいと思っていますので、かなりの知恵と工夫が必要ではないかと、今から頭を捻(ひね)っています。

 このミニギャラリーを抜けると、左手に喫茶コーナーのオープンミニキッチンが見えてきます。

 ここにおいしいコーヒーメーカーを置いて、まずはお客様に、おいしいお茶を飲み、寛いでいただく予定です
(つづく)。