その後、Tさんが計画されていた里山レストランの建築設計については、相互に意見を交換し合い、その詳細を詰めさせていただきました。

その際、いくつかの課題がありましたので、それを解決することで、いかに人が訪れやすい里山レストランにするか、次のように、この考究をさせていただきました。

1.レストラン入口の道路の改善
 安全に、事故が起こらない、入り口前後の道路の整備を行う。

2.レストランの内部
 お客さんがゆとりを持って食事ができるようにすること。

3.ウッドデッキ
 お客さんが、レストランに隣接したウッドデッキで寛ぎ、食事も持参して楽しめること。

このウッドデッキの広さは140㎡もありますので、それこそ大空間ですから、ここでお客さんが寛ぎ、景色や食事を満喫することができるように、いかに工夫するか、これが大きな問題でした。


そのために、日当たり、風が吹いてくる方向、寒さ、暑さ、周囲の景観など、さまざまなことを検討し、レストランの南と西側の空間を利用するのが一番良いということになりました。

また、レストランは、外からも内部が見えるようにオープンハウスとし、さらに、併設する植物工場との一体化も図ることになりました。

最終的に、建築主のTさんが納得されるすばらしい里山レストランの設計図ができあがり、その施行が始まっています。

そのTさんから、今度は、そこで使用する地下水が送付されてきました。

その水の試飲を依頼されたことによるものでした。

いつのまにか、水の研究をあれこれとしているうちに、水の味が解るようになりましたので、この水を調べることにしました。

まず、送られてきた原水の特徴から解説しておきましょう。

この水は、下松市米川地区のレストラン敷地において、地下80mのボーリングによって採掘された井戸の水です。

①硬質感、いやみ、渋みなどがほとんどない、ピュアな自然の味がする。

②やわらかで、飲み終えた後に、ほのかな甘みが味わえる。

③淡白で、おとなしい味がする。インパクトが小さく、美味しさにおいて訴えかける要素は少ない。

そこで、この水の処理を行いました。その結果、これらは、次のように変化しました。

①➡ よりピュアな自然の味になった。

②➡ ここが大きく変化し、柔らかさがかなり増し、甘さが格段に向上した。

③➡ ②の効果によって、美味しさの格上げがなされた。


おそらく、これらは、各種の料理法において、重要な効果をもたらすことでしょう(つづく)。
yonegawa0329
下松市米川の里山