先日、豊後高田市の昭和の街を訪れたときに、そのはずれにあった魚屋で珍しいものを見つけました。

それは、小ぶりのシタビラメ(「れんちょう」ともいう)の一夜干しでした。

おそらく、このサイズだと商売物にはなりませんので、それを一夜干しにして漁師の方々が食べていたものではないかと思います。

初めて目にするものでしたから、大変興味が湧いてきて、それを五匹買いました。

早速、この一夜干しを食べてみました。

寒風に晒され、甘みが出てきて、しかも柔らかく、おまけに香ばしく、これは高級の干物だと思いました。

田舎には、このように美味しいものが転がっている、まさに、昭和の郷愁を思い起こさせる味でした。

これだと、この干物のために、再び、この地を訪れてみたいと思えるようになりました。

優れた食べ物とは、一度、それを口に入れると、その瞬間から、もっと食べてみたい、再び、その地を訪れてでも食してみたいという思いが湧いてくるものです。

真に、この干物がは、それに相当するものでした。


地方には、このように、すばらしいものが何気なく存在しているものなのですね。

先日の塩炒りピーナッツに続いて、また、素敵なものを見出し、ゆかいになりました(つづく)。
したびらめ-20150108
シタビラメの一夜干し