国東に我が家を新築するにあたり、一番先に考えたことは中庭の活用法でした。これには建築家のYさんもすぐに賛同してくださり、最終的には、50㎡の広さを確保することができました。
その中庭の空間をどのように作るかを検討し、タイルが一番ですが、高くて無理でしょうといわれて、その代わりに、コンクリートむき出し案や芝生案が出されたこともありました。
ところが、いざ分離発注の見積もり段階では、念願のタイル張りが予算的に可能ということになり、全面タイル張りが実現することになりました。
これで、当初の中庭案が具体化され、それを建築家のYさんいよって「屋外にリビングがある家」と表現されるようになりました。
4月に、実際に移り住んでから、しばらくは、その中庭を活用する余裕もなく、いつのまにか何もしないままに夏が到来していました。
ーーー この暑い夏に、ここで植物は育てるのは無理ではないか。
また、ある方からも、「先生、ここで、植物工場を作るのは無理ですよ」といわれ、「そうかもしれない」と思い始めていました。
しかし、夏が過ぎて初秋を迎える頃になると、少しずつ余裕が生まれてきたのでしょうか、この中庭でも植物が育てられるのではないかと、やや前向きな気持ちが生まれてきました。
やはり、何事も自分でやってみなければ実践的な本質を理解することができない、さらには責任を持つことにはならない。
ここを研究拠点のひとつと考えていたので、それを実現できるかどうか、試してみる必要がある。
このように思うようになり、まずは、初歩の初歩として、簡易なマイクロバブル水耕栽培装置を自作し、それを稼働させてきました。
その開始日が9月26日でしたので、その日のブログ記事にも詳しく紹介されています。
タイトルの「グリーンフォートハウス」と「緑の砦の家」という私の造語ですが、この植物工場を想定した実験結果を基盤にして、文字通り「緑の砦」を作っていこうと思っていました。
以来、24日が過ぎました。おかげで、日々、この野菜たちの生育を眺めながら、ゆかいな時間を過ごすことができました。
そろそろ、その報告が可能な結果も出始めてきましたので、本日から、その一部を紹介させていただくことにします。
まず、最初の到達目標は、非常に簡単な方法で野菜が育つかどうかを明らかにすることでした。
この場合、非常に簡単な方法とは、水槽にマイクロバブル発生装置を入れただけの方法を意味していました。
これですと、だれでも簡単に家庭で野菜を育てることができますので、それなりの意味があると思ったからでした。
じつは、この簡易方式については、以前の職場であるT高専で、なんどか試した方法だったのですが、いくつかの理由で成功の域にまでは達することができませんでした。
それで、今回は、その教訓を生かして、その改善を行ったものでもありました。
それでは、まず、豆苗から報告を始めることにしましょう。
スーパーから豆苗を買ってきて、それを二度、三度と再利用する方法がネット上においても紹介されています。
それと同じ方式で、豆苗の茎の部分をすべてカットし、マイクロバブル水槽に、その根の部分をそのまま浸けて、その再生を試みることにしました。
まずは、その実験開始の時の様子を示します。
2012年10月10日、筆者撮影。GFH水槽。
これが、本日(19日)までに、次のように成長しました。
2012年10月19日、筆者撮影。
2012年10月19日、筆者撮影。
その茎と葉の高さは10数cmほどもあり、よく成長していました。ネット上でよくみかける豆苗よりは、はるかに力強い成長ぶりで、マイクロバブルの植物活性がよく現れているようです。
同時に、根の成長も著しく、当初の長さは、容器に入れられて育ったせいで2~3cm程度でしたが、それが急成長して長いのは18cmもありました。
おそらく、どの程度の大きさが一番食べごろで美味しいかという問題もあり、それを調べていくのが次の課題といえそうです。
つづく
コメント
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コメント、ありがとうございます。植物工場において採算がとれるようになるまでの発展が必要ですが、そこまで行くにはまだまだ程遠い状態です。豆苗の生育は、その後も順調です。
コメント、ありがとうございます。自ら実践していくなかに、なにか重要なものがあるように思います。また、植物を自分で育てて、それを観察していくことで、そこにヒントを見出していくというスタイルが必要だと思っています。