昨日、コメントが寄せられていました。重要な内容なので、ここでも紹介させていただきます。
そのコメントのなかでの質問事項は次のようなものでした。
「MBが発生していると白濁するとのことですが、白濁しないと発生していないでしょうか?白濁せずに発生しているとすれば確認するには、やはりマイクロスコープなどが必要でしょうか?足湯を制作しているのですが。よろしくお願いします」
まず、「マイクロバブルが発生すると白濁する」という認識は、正確ではありません。マイクロバブルを発生させる方式は、「超高速旋回式」と「加圧溶解式」の2つがあります。
また、白濁するかしないかについては、その液体の種類によっても異なります。それらを整理しますと次のようになります。
発生方式 超高速旋回式 加圧溶解式
淡水 白濁化しない 白濁化する
海水 白濁化する 白濁化する
「白濁化」とは、見た目で「白く見える」ということだと思いますが、それだけでは、判断できないので、そのことをよく調べたことがあります。
まず、発生方式についてですが、「超高速旋回式」は、水と空気を秒速500回転の超高速で旋回させて、その旋回気体空洞部を千切る仕組みです。
それに対し、「加圧溶解式」とは、圧力をかけて気体を溶解させ、それを再び減圧させて、その液体の中から気泡を放出させる方法です。
この場合、小さい気泡が膨張して白く見えるまでの気泡になるのが特徴です。この膨張した気泡の大きさを計測したことがありますが、その気泡の直径のほとんどが、50~100マイクロメートルでした(100マイクロメートルは、0.1mm)。
この程度の大きさだから白く見えるのです。ですから、白濁化する気泡とは、大きめの気泡のことであり、それがマイクロバブルという認識は明らかに一面的で偏った考えだと思います。
これに対し、海水では超高速旋回式においても白濁化が起こります。これは、気泡径が大きくなるのではなく、マイクロバブルの発生量が数倍化することによって起こる現象といえます。
超高速旋回式で発生したマイクロバブルの気泡径は、20~30マイクロメートルです。このサイズの気泡が海水では、淡水と比較して数倍多く発生します。
そのために、白濁化して見えることになります。
それでは、超高速旋回式で、淡水中においてマイクロバブルを発生させるとどうなるか、これが重要な問題です。この場合、うっすらとした白濁化現象が起こりますが、これにはみなさん、なかなか気づきません。
そこで、室内を暗くし、懐中電灯をあてて、マイクロバブルを観察することを推奨しています。それをよく見ると、きらきら輝いているマイクロバブルを見出すことができます。
さて、その次は、「見た目」の問題ではなく、本当の効果の問題です。これをよく理解していないと、それこそ見た目だけで判断してしまいますので、ここから誤りを生じてしまうことになります。
その意味で、「白濁泡には要注意!」と、いわざるをえません。
世の中には、「マイクロバブルが出ている」というだけで、あるいは「白濁化する」というだけで、マイクロバブルに特別の意味があるかのように誇大宣伝する「発生装置」や「シャワー装置」などがあるようですが、これも要注意です(つづく)。
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