「もう、本日しか残っていない!」
こう思いながら、実験室の移転作業に取り組むことにしました。
すでに述べてきたように、この移転作業は、実験室3つと我が家の4つでなされており、残されたわずかな時間内で、一挙に作業を進める必要があり、私にとってはかなり深刻な難作業となり始めています。
「どうしようか、これは大変な作業ですね!」
こういわれると、「こんな状況に追い込まれると、自然に力がみなぎってくる、乗り越えていくしかない」と笑い飛ばすだけですが、そんななかで協力と支援をしてくださる方々には感謝、感謝です。
とくに、大変なのは、マイクロバブル関係の2つの実験室であり、そこに、すっかり20数年分溜めこんでいましたので、その整理と廃棄に相当手こずることになりました。
思えば、この整理の過程で、この20数年間のことが蘇ってきました。
「この装置は、『W型装置』と呼ばれ、ダムの表層の浄化に活躍した! これは初期の頃のマイクロバブル発生装置、大きすぎてやぼったい形状をしている。今は、相当進化してきた!」
これからの事も考え、「これをどう使うのか、それともきっぱり廃棄するか」、このように考え始めると、時間だけがどんどん過ぎていきます。
「ああ、これもやりたかった! そういえば、この実験も不十分だった」
こう反省しながら、その後悔を深めながらの作業となりました。
そして気がつくともう夕暮れ、軽トラで何度廃棄場までを往復したことでしょうか。
やはり、心を残すには、あまりにも物が多すぎたようで、最後には、きっぱりと諦め、次の新たな段階に踏み入れるしかない、このように思うようになりました。
「今日は、暗くなったので、ここで止めようか!」
こう言いながらも、その目処がつくまでの段階には至っていないので、依然として「絶対絶命」の状態にあることにはまちがいなく、「明日も朝からやるしかない」と思いました。
しかし、家に帰ると、より深刻な事態が待ち受けていました。大量の書類、書籍、データなどが待ち構えていたからでした。
「これをこなす秘策はないか?」
あるはずもないアイデアを探しましたが、こればっかりはどうしようもなく、マイクロバブルで連れを癒すことが精一杯でした。
「明日は、朝から次の実験室で作業をし、その後、2、3の事務処理を行い、それから家での書類の整理、そして新幹線へ、とてもハードな一日になりそうだ!」
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