このところ、国東の秋のゆかいな夜長を過ごしています。それに一役買っているのが、最近、誕生日プレゼントして届けられたロッキングチェアです。

すでに、我が家(グリーンフォート(緑の砦の家))には、引っ越しの際に持ってきた「プライムタイム」という椅子がありました。

これを活用していたのは、この家よりも引っ越し前の公務員宿舎でした。ここは狭く、ゆったり寛いで過ごせるところといえば、この椅子の上しかありませんでした。

そこで、この椅子に座って仕事(パソコンを用いての文書書き)することが習慣化していました。

ところが、こちらに来てから、その仕事の習慣が完全に崩れてしまったのです。

それはなぜかというと、プライムタイムに座ると、身体が椅子に沈み込んでいくように感じるようになったからでした。

そして、すぐに眠くなり、仕事をすることよりも睡魔が先に襲ってきて、夢見心地のプライムタイムになってしまうからなのです。

それから、最近は、この椅子の上で、「寅次郎の夢」さえもよくみます。

そのゆったり睡眠が襲ってくるようになったのは、このグリーンフォートハウス(GFH)の構造が関係していると思います。

身体が開放されて、何事にもゆったり感がでてくるのです。それは毎日の体調や通じにも関係しています。

桜の床、杉の柱、ホタテの粉が入れられた壁、そして高い天井、周囲の森に囲まれた空気、これらが、自然に身体を開かせることから、その中でプライムタイムに座ると、本来の眠気がより引き出されるのではないかと思います。

やはり、人間は自然のなかで生活するのが一番と思われます。

それが、いつのまにか都会という場所ができて、そこに人が集まり始め、周囲の自然が徐々に失われていくことになりました。

プライムタイムは、ここに来る前と今で何も変わっていませんが、その環境は大きく変わりました。

そのことで睡魔がより襲ってくるようになったのではないでしょうか。もちろん、私の身体の方の変化も微妙に影響を与えているはずで、それらの相互作用の結果であるように思われます。

そんなわけで、このプライムタイムでは、徐々に仕事ができなくなり、ここちよい居眠りとともに過ごす時間が増えていました。

この夏は、午後になると西側(玄関)からここちよい風が吹いてきて、素敵な一時を過ごすことができました。

しかし、この椅子では、かってのような仕事をすっかりしないようになり、「どうしようか」と思案に暮れていました。

そんなときに、誕生日のプレゼントとして、2つ目の椅子が届きました。かねてから、ロッキングチェアを希望していましたので、約30年ぶりの念願が叶うことになりました。

おまけに、GFHの中庭にもすぐに持って出せるように軽い椅子にして、リビングと中庭の両方で兼用できるようにしてもらいました。

この2つの椅子で、「屋外にリビングがある家」であるGFHをより一層活用できる可能性が出てきました。

椅子だけで、仕事に重要な変化が起これば、これ幸いということになります。

そう考えると、これから、天高い秋空の下で、ゆったりと書き物や仕事をさせていただくことがゆかいになりそうですね。

ゆかいなことは、あくまでゆかいに!

つづく

K-1-22

GFHのプライムタイム、筆者撮影。