今日(5日)も雨模様のようです。ゆっくりとマイクロバブル風呂に入り、自分で、少
しばかり高級の紅茶をたっぷり時間をかけて入れました。音楽は、バッハの「2つの
バイオリン協奏曲」、私のとても好きな曲が流れています。
そして、ほとんど習慣になってきた本ブログを書き始めました。なんと、「ここちよ
いことか」と、しばしの幸福の時を楽しんでいます。
昨日は、日本高専学会誌7月号の記事をすべて印刷所に入稿し終え、少しほっ
としています。昨年8月までは、この学会の会長をしていましたので、臨時とはい
え、その編集委員長の職に就くことは、いわば、社長だった方が、広報部長に降
格したようなものです。しかし、そのような降格人事にどうだこうだとかまっておれ
る状況ではなく、「現役の適材適所が一番の人事」と割り切って、このポストで最善
を尽くすことにしました。
私も、さまざまな学会誌にかかわってきましたが、それには、それなりの固有の
文化問題といいますか、過去の歴史も引きずった特徴があります。この視点から、
学会誌の改善を考えますと、新たな問題が観えてきます。
これに関連して、いつも思い出すのは、映画「マイフェエアーレディー」です。主人
公のイライザは、下町育ちで、下品な言葉しか使えません。いくら周りを着飾って
も、肝心の中身(この場合は言葉)が、そのまま現われ、その素性がすぐにばれて
しまいます。
そこで、ヒギンズ教授の「非人道的な言葉矯正の特訓」が開始されます。最初は、
ご本人も周りも、今風の言葉でいえば、「いじめだ」、「虐待だ」と騒ぎたてますが、
ヒギンズ教授は平然と、その猛特訓を続けます。言葉を直すことが簡単ではない
ことを知っていたからです。
イライザもご褒美のチョコレートが食べられると期待しながら、その矯正に取り組
みます。この場合、言葉を変えるということは、脳の中身を変えるということに等し
いことであり、イライザの脳内革命作戦が継続して進められていきます。
そして、ある夜、突如として、「スペインの平原に雨が降る」というフレーズを正し
くいえるようになります。あまりの嬉しさに、イライザは「今夜は踊り明かそう」とい
うあまりにも有名な歌を唄います。それは脳の本質的な変換が起きた瞬間でもあり
ました。
学会の論文査読や学会誌の編集をしていますと、あまりにも多い、用語や書き方
の間違いや乱れという現実に出会います。これは、その執筆者の教養の問題とも
関連しますが、このとき思うことは、意外と人間の考えることや書くことの本質は変
わっていない、イライザと同じだということでした。そこで、この基本的な文化問題を
「イライザ問題」と呼ぶことにしました。
これにすぐに反応して賛同してくださったのが、T高専のK先生、この方は、「マイ
クロバブル人」シリーズでK3の人として登場する予定の方です。ところが、もう一人
このイライザに即応した方がいました。
それは、高専を定年退職された方ですが、その方が京都大学に入学して受けた
英語の授業のことを話してくださいました。映画「マイフェエアーレディー」のもとに
なったのは、イギリスのロンドンで公演された演劇でした。
その公演を当時の京大の先生が録音され、それを教材にして英語の講義を行わ
れたそうです。その授業を受けたH先生は、それが楽しくてたまらず、毎回出席した
そうです。なんと素敵な講義であり、それが40数年たっても、記憶に残っていること
に凄味があります。
こうしてH先生も、「イライザ問題とは何か」をすぐに理解できるようになりました。
じつは、このイライザ問題と共通する「文化的問題」が、マイクロバブル技術の普
及においても横たわっていると思っています。新しい技術が生活の中に溶け込み、
同時に、それが古い技術やそれに関わる生活文化を変えていくということに関して
は、同じ側面を有しているといえます。
その意味で、私は、時としてヒギンズ教授の役割を果たさなければならないことも
あります。このブログを通じて、マイクロバブルに関する「正しい理解」を広げること
も、その重要な仕事の一つと考えています。また、イライザのように、下町のこす
れた花売り娘を「マイフェエアーレディー」に仕立てて、上流階級のみなさんを「あっ
といわせる」ことに使命感を持てる、あるいはそれを楽しめるようになれる必要があ
ります。
そう考えると、この世の中は、イライザさんで溢(あふ)れかえっています。まさに、
犬も歩けば、イライザに当たる、のようです。願わくば、映画のオードリーのように
かわいい方に当たるのがよいのですが、それは、あまりにも身勝手といわれそう
でなので、私の心の中だけにしまっておきます。
「マイフェエアーレディー」に因んで、今後も、「マイフェエアーマイクロバブル」で行
きますので、みなさま、よろしくお願いいたします。
私が住む長州からは、高杉晋作が輩出されました。かれの辞世の句に因んでい
えば、次のようになります。
「おもしろきことなき世を マイフェエアーマイクロバブルで 最高におもしろく!」
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