「マイクロバブルが夫婦喧嘩をなくす」、普通には考えられな

いことです。最近の読者の言葉である「真髄の理論」に通じる

現象といえます。「なにげない現象の中に真理を見出す」こと

の重要性を指摘された学者は、私の周辺にも幾人もおられま

した。

 松井辰弥先生も、そのお一人でした。戦後まもなく、実験装

置が何もない時に、砂を拾ってきて、砂で流れの実験をなされ

ました。そのときに「砂の乱流」という言葉を聞かせていただき

ましたが、これこそ、何もなくても、「何かができる」、「重要な何

か」を見出す努力をなされている姿だと思いました。そして、じ

つにたくさんのことを学ばせていただきましたが、上記のこと

も、その一つでした。

 これには、次の注目すべき現象が、その先行事例として観

察されていました。

 ①カキ、ホタテなどの二枚貝において、マイクロバブルを与

えたときに大幅な開口現象が観察された。これを眺めていて、

「ここちよい」ことを体現しているのではないかと思いました。ま

た、このときに、体内になにか「特別の物質」が生み出されて

いるのではないかという推察もなされました。

 ②獰猛で噛みついて暴れることを常とする鱧(はも)が、マイ

クロバブルを与えると手でつかめるほどにおとなしくなったの

です。これは、マイクロバブルの刺激が、鱧の脳を刺激し、満

腹感を出させ、リラックスさせた結果ゆえのことだと考えられま

した。数日前にも、山口県周南市久米にある正喜越(電話

0834‐25‐3533)で鱧のフルコースを食べさせていただきました

が、これが格別においしかったので、その理由を尋ねたとこ

ろ、マイクロバブル水槽で2週間飼っていたとのことでした。こ

の感激するほどの美味しさは、マイクロバブルの精だったのか

と改めて感心しました。通常は、水槽のなかに魚を入れると味

が落ちるのですが、マイクロバブルの場合は、その逆で、格別

に美味しくなるのです。それには、マイクロバブルによるリラッ

クス効果が関係していると思っています。

 ③これらの貝や鱧の特別な現象を体験してみたいと思って

いました。そのことが、阿智村の「湯ったりーな昼神」のマイク

ロバブル風呂で実現したと思うようになりました。この「ここち

よさ」を味わえば、「夫婦喧嘩」をしようという気持ちがすぐに

霧散することは明らかなことです。

 この「ここちよさ」を毎日、自宅のお風呂で味わうことができ

るのですから、K家での夫婦喧嘩がなくなってしまったのは自

然のことでした。

 次のO家の場合は、どうだったのでしょうか。

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