温泉水温度の設定問題に続いて、ミニバブルの話になりました。近頃は、温泉の
どこにも、このミリサイズの気泡を出す装置が設置されていますが、この効用につ
いて、次の意見を述べさせていただきました。
①ミリサイズの泡は負電位がほとんどなく、泡としての効果はほとんど期待できな
い。泡を体に当てる接触効果だけである。
②この泡は、身体を温めるのではなく、逆に冷やしてしまい、その結果、かえって
身体が疲れることになるので、最近のスポーツ選手は、この泡風呂には入らない方
が多い。
③同時に、お湯の温度も下げてしまう。それを避けるためには、空気をさらに温
める必要があり、その分だけエネルギーを余分に使用することになる(実際に、後
で、この水温低下を確かめてみたが、その通りであった)。
こういうと、「そうなのですか」と中村支配人は目を丸くされていました。
お客さまにとってよかろうと思ってしていることが、実は逆のことであったという2つ
の事例を示すことで、大変な勉強になったと仰られていました。
それから、いろいろな話が出てきましたが、先に指摘させていただいた先代社長
が好きだったことのひとつに、オーディオがあったと聞かされ、今度は私が耳を傾
けることになりました。詳しく聞けば、JBLのすごいスピーカーとマッキントッシュの
アンプのステレオがあるというではありませんか。これは、ぜひとも聞かせていただ
きたいと、密かに心がうずき始めていました.また、楊貴館の特別のおもてなしや配
慮、料理のことなどについても詳しい説明があり、感心しました。
その後、話がほぼ終わってから、風呂に入ることを勧められ、喜んで入浴させて
いただきました。
やはり、ナトリウム温泉特有のヌルヌル感あり、これが特徴だと思いました。温度
は少し熱く、これが1℃下げられるとゆっくり入れるなと思いました。それから、じっと
入ってお湯の良さを確かめましたが、2、3分したころから、身体のいたるところが
少し痒くなってきました。これは、血流が良くなった証拠ですが、それが身体のいた
るところで起こること、一端温まった後でも、この痒みが発生するので、これは温泉
成分に起因していると思いました。ここで断っておきますが、この痒みの発生はとて
もよいことで、昼神温泉のマイクロバブル風呂でも起こることですので、その効用が
あることの一つの証拠と考えています。
それから。この痒みの後に、「湯ったりーな昼神」で有無出される「ここちよさ」を感
じるか、これについても確かめてみましたが、これについては、わずかであることも
判明しました。
この入浴後には、肌がねっとりしていました。これは、温泉水が皮膚の中に入り込
み、細胞の凹凸が膨らんだために起こりますが、これについては、昼神温泉水と同
じ現象を観察することができました。これが、少し乾燥すると滑らかになり、皮膚が
しっとりしてくるのですが、これについては非常に良いものがありました。このしっと
り感は、メタケイ酸が多いことからかと思いました。その後も、このしっとり感が続
き、この温泉水の良さが確かめられました。やはり、立派な温泉であることはまち
がいないようです。
入浴後、このような感想を述べさせていただきましたが、その時には、おもてなし
よく、JBLサウンドが流れていました。あこがれの、そして一度も買うことができな
かったJBLスピーカーから聞こえてくる音は格別で、会話も途切れるほどの「ここ
ちよさ」でした。今度、私の好きなCDを2、3枚持ってきて、ここで一日を過ごすこと
ができれば、どんなに幸せかと思いました。すばらしいJBLサウンドでモーツアルト
やソプラノを聞きながら仕事ができることを心まちにしています。
また、食事も御馳走になりましたが、ここでは、楊貴妃のような刺身の美しい盛り
合わせ、そして桜エビの釜めしの格別の味が心に強く残りました。
岡藤社長、中村支配人をはじめ、みなさまの「おもてなし」に、深く感謝申しげま
す。
(この稿は終わり)
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