WBCでの二連覇、若い方が集中して競い合う姿は、とても美しく立派ですね。とく
に、「イチロー」の「辛さ」、「苦しさ」が「痛み」に変わり、そして最後で「笑顔になれ
た」という、苦悩から喜びへ向かう「ブレイクスルー」の実体験には素晴らしい感動
がありました。彼のなかには、この物語を想像する力があり、おそらく、打席のなか
でも、それを、ヒットを打って実現するイメージができあがっていたのだと思います。
ですから、その表現が、素直な言葉になって現われるのであり、その意味で、彼
は、野球という「劇場における俳優」といってもよいでしょう。
私は、そのイチローが打席に立ったときの目に注目しました。ヒットが打てた時の
目は、非常に安らかであり、意外と鋭い眼ではありませんでした。大変な圧力とスト
レスのなかで、それに耐えて戦う集団の姿は、大変魅力的でした。自ら壁を越えた
というイチローと彼を含む「燃える集団」の今後の成長が楽しみであり、すばらしい
感動を世界中に披露したことは偉大な結果を生み出したといえるでしょう。
本日は、朝から新幹線に乗っています。今は名古屋を過ぎたところです。これか
ら、東京で企業の方と面談し、それを終えて長岡へ向かいます。
明日からは、長岡技術科学大学で、第1回の土木学会全国高専学術講演会が2
日間開催されます。これは、私が10年来願ってきたことであり、それが、長岡技術
科学大学の強力な支援もあって実現することには、大変な喜びがあります。
この講演会は、高専生、専攻科生、高専教員が、それぞれの教育研究の成果を
披露し合う場であり、その全国的な交流のなかで発展することを目指すことに小さく
ない価値があります。
特別講演は、徳山高専の重松先生と高専機構の小田理事がなされます。重松先
生は長年技術科学大学と高専の交流を発展させてきた方であり、小田理事は、全
国的な高専連携の発展を実行されている旗振り役をなされている方です。
これらを含めて、高専生、専攻科生、さらには、土木教育賞を受賞した学生の講
演もあり、その充実した内容と成果が披露されることを楽しみにしています。
WBCほどの派手さはありませんが、彼らの燃える集団の炎が、この動きにも「飛
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ですです。
南陽工業の津田選手については、楽しい思い出があります。彼が初めて甲子園球場に行く時の山口県大会決勝戦を徳山球場で見たことがありました。その決勝の最後の9回の裏に投げた津田投手には驚きました。それまでの回の投げ方とは別人のようで、3人とも三者三振で打つとってしまいました。このとき、この投手はすごいと思いましたが、その後の活躍にはすばらしいものがありました。それは、小さい頃に見た鉄腕稲生と重なって見えました。残念ながら、若くして病気で亡くなってしまった津田選手ですが、彼が持っていた野球ボールには「一球入魂」と書かれていたことをテレビ放送で知りました。これに学ぶとすれば、「一行動入魂」ですね。とかく、「一行動無魂」が多い昨今ですから、その津田選手の三者三振の「入魂投球」は、今でも鮮やかに記憶に残っている心動かされることでした。