昨日は,徳山高専で環境・エネルギー技術イノベーションプロジェクトの初会合
がありました.その折,話題提供として,最近の植物工場に関する動きや取り組み
について報告させていただきました.すでに,民間ベースでは,この取り組みがか
なり加速され始めていることに特徴があり,今後の発展が期待されます.
さて,このプロジェクト発足は,次の2つの小さくない意味を有しています.
その第1は,徳山高専において,わが国における焦眉の課題について総合的な
研究を行うプロジェクトがとにかく初めてできたことです.当面,植物工場に関する
研究に焦点を絞りながらですが,さまざまなテーマに取り組むことになると思いま
す.小さな,そしてささやかな一歩ですが,とても重要な前進といえるようになるの
ではないかと思っています.
第2は,このプロジェクトを高専連携の軸として発展させる構想を持っていることに
あります.すでに,岡山県の津山高専においても,同名のプロジェクトが発足し,軌
を一にする研究がスタートしています.両高専が協力し合い,連携を発展させるこ
とが重要です.また,これらの取り組みを近隣の高専にも呼びかけ,そう遅くないう
ちに55の高専に広がることを願っています.
さて,㈱APJの山根社長から,6月17日付けの日本農業新聞の記事が送られて
きました.これによると,従来の植物工場では葉菜類(レタスやハーブが中心)の
生産が中心であり,これからは,果菜類(トマト,ナスビ,キューリ)を育てるのが課
題という趣旨のことが述べられていました.
ここにも,植物工場技術の問題点が指摘できますが,この課題は,すでに克服
されおり,現に,㈱APJのプラントでは,それらやキャベツ,白菜までもが何なく生
産されており,ここに技術的先進事例があることを示しておきます.
上述の会合においては,このプラントで生産されたミニトマトをそれぞれ試食し
ていただきました.みごとな美味しさに,みなさん吃驚されていましたが,さらに
それが課題であるという,この農業新聞の記事を読まれて,二度吃驚されていま
した.
(㈱APJ姫路工場のマイクロバブル・ホーレンソー)
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