本日(26日)は、村重酒造の「金冠黒松」50周年祝賀会が岩国市で開催されまし

た。参加者は大変多く、150名余を超えていました。

 祝賀会は、村重英基社長のあいさつに続いて、「新技術導入の説明」という名目

で、「マイクロバブル酒『錦』の誕生」という題目で講演させていただきました。

 そもそもの始まりは、山口県の中西政美さん、徳山高専コーディネータの野崎勝

美さんの紹介で、約2年前に村重酒造を訪ねたことにありました。このとき、今日の

日本酒離れをどう防ぐか、新しい概念の日本酒づくりをどう行うか、売上低下をどう

防ぎ改善するか、これまでの酒造りの問題点はどこにあったのかなどの問題をじっ

くり話し合い、マイクロバブル技術を用いて新たな酒造りを行うことを提案させてい

ただきました。

 そこで、まず、マイクロバブル技術を体験的に理解していただくために、村重酒造

の「仕込み水」を送付していただくことにしました。この水でマイクロバブルを発生さ

せ、マイクロバブル水を造りました。それを試飲すると、マイクロバブル水の方が明

らかに美味しいことが判明しました。おそらく、杜氏のみなさんをはじめ酒造りを

行っている方には、この味の違いを、すぐに判別するであろうと予測して、その水を

返送しました。

 案の上、マイクロバブル水の威力は、すぐの彼らの反応で明らかになりました。そ

れが証拠に、今度は酒を送るから、それもマイクロバブル処理をしていただきたい

と申しこんできました。送れらてきたのは大吟醸酒であり、これもすぐに処理し、水

と同じ結果が得られました。

 いずれも簡単な実験でしたが、彼らがマイクロバブルの有無を判別するには十分

の結果がでていたので、それを確認したということになりました。

 これで、予備実験は終了し、彼らは、マイクロバブル技術を有効に利用することが

できることを理解しました。

 そこで、第3段階として、具体的なマイクロバブル酒造り装置の導入について、詰

めて協議を行うことになりました。今思えば、この会議がきわめて重要な意味を持

つことになりました。

                                         (この稿つづく)

Nisiki

マイクロバブル酒「錦」