2つの特別講演を前にして,4つの会場に分けれてのブレイクスルー技術セッショ

ンにおける学生の発表がありました.高専生,高専教員,技術科学大学教員のみ

なさんが参加しての熱心な討論がなされていました.また,この発表は,各自15分

間もありますので,生半可な発表では済まされません.さらに,討議も5分間ありま

すので,しっかりした発表や討議がなされることを特徴としています.ですから,そ

の発表を行う高専生も結構鍛えられる場となります.

 この発表の中から,とくに優れた内容で「ブレイクスルー技術」へと発展する可能

性がある次の方の発表が「ブレイクスルー技術賞」として選ばれました.
 
 山口永人(神戸高専専攻科)

 細川雄太(高知高専専攻科)

 また,日本高専学会奨励賞,専攻科論文賞の受賞講演もありました.このなか

で,前者においては,科学オリンピック銅賞,教科書を訂正させた化学実験,文武

両道の学生生活など,感動を呼ぶ内容のものがいくつもありました.最後者につい

ては,私も少し関係がある鈴鹿高専の馬場さんのことでしたが,彼女は,この受賞

をとても喜ばれていました.

 午後からは,先に紹介させていただいた特別講演2つに続いて,パネル討論会

があり,私もパネリストの一人として参加させていただきました.

 本討論会のテーマは「高専と技術科学大学の連携をいかに発展させるか」に関

するもので,さまざまな角度からの報告と討論がなされました.私は,連携の「主体

と核」づくりについて報告をさせていただきました.この主体とは,その連携を推進

する中心部隊のことであり,これをより一層強化することの重要性を訴えました.

 また,「核」とは「技術」のことであり,それを「ブレイクスルー技術(国民生活を一

変させることを可能とする技術)」として創造することの必要性を提起させていただ

きました.

 そして,議論は進展し,より具体的な連携のあり方にまで及ぶようになり,技術科

学大学からも,いままで,このように真剣に議論したことはなかったという意見をい

ただくまでになりました.この熱い討議のおかげでしょうか,その後の交流会も非常

に盛り上がりました.

 こうして二日目が終わりましたが,これは,高専と技術科学大学の連携が進み,

連合へと足を踏み入れた瞬間でもありました.これから,さらに両者の関係が発展

することを確信しました.

                                              (つづく)

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