⑤おもしろいことをまじめに
辞書を紐とかせていただきますと、「おもしろい」とは、「興味をそそられる」、「心がひかれる」ことと書かれています。そして、「目の前が明るくなる」ことともいわれています。
これに基づけば、「おもしろくすること」とは、相手に「興味を抱かせる」、「ひかれる思いを浮かばせる」ことになります。
興味を抱かせ、心ひかれるようにする、つまり、わくわくさせるような思いは、どのようにしたら生まれてくるのでしょうか。
その第1は、だれもしらない「未知の発見」を行うことだと思います。これまでにも、科学史上で「偉大」と呼ばれる発見はいくつもありました。
たとえば、ラジウムを発見したキュリー夫妻は、「この発見で、新たしく世界が変わる」といいました。それは、元素の周期律表に、それが新たに加えられることを意味していたからでした。
また、エジソンは、電球を開発し、暗闇の中で明るく輝く光の素晴らしさを示しました。
未知のものを発見する、それは非常識を常識化する転換を行うことを意味します。それは、非常識度が大きければ大きいほど意味があり、その転換後に与える影響も大きいのです。
マイクロバブルの場合は、どうでしょうか。すでに何度か述べてきていますが、マイクロバブルは、本格的なマイクロバブル発生装置が登場するまで(1995年)は、それを発生させることができませんでした。
特異な自然条件が整っている場所以外に、マイクロバブルは、この世に存在しなかったものですから、それはまったく「未知の物質」だったのです。
ですから、装置ができあがっても、しばらくは、その使用法が明確にならず、その成果を出すことにおいて右往左往する時期がしばらくありました。
今では、その試行錯誤の経験を通じて、その技術的基本がやや明確になってきましたので、よく次のようにいいます。
「成功を修めようとするのであれば、マイクロバブルの事情に合わせてください。自分の都合のみで、マイクロバブルのことを考えるとほとんど失敗しますよ」
ところが、これがなかなか実現できない事例に出くわすことも少なくありません。その典型は、「なんでもできる」と思ってしまう、説明してしまうことです。
世の中には、このようなインターネットにおけるホームページが多々ありますが、そこでは、あれもできる、これもできるという方式の説明に終始しているようです。
こうなると、興味を抱かせても、それで終わってしまうことになり、心ひかれることはありません。
第2は、その発見が、発明へと結び付き、世の中を変えていくイノベーションへと発展していくことが明らかになるときです。 つまり、その発明、発見が、実際に広く世の中に役立つことが認められたときです。
これに関連したマイクロバブルの事例については、すでに、何回か繰り返し述べてきましたので、ここでは省略させていただきますが、その特徴は、広くかつふかいということであり、燎原の火のごとく、徐々に燃え上っていることにあります。
この興味を抱かせる、そして心ひかれる「おもしろさ」を文字通り「まじめに」追及することが大切です。「まじめに」とは、「本気に」、「真剣に」という用語で説明されます。
おもしろい中身を有するマイクロバブルの科学と技術に関する研究や技術開発を、本気で真剣に行うことが、「まじめにやる」というを意味するのだと思います(つづく)。
マイクロバブルの特徴は、「広く」かつ「ふかい」のですから
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